2010年10月3日日曜日

押しずしの可能性が高い

室町時代の僧侶の暮らしが徐々に判明してきた大山寺(大山町大山)の僧坊跡発掘調査で、炭化米の塊が多数見つかり、研究者の関心を集めている。分析を依頼された国立歴史民俗博物館の住田雅和研究員(植物考古学)は「押しずしの可能性が高い」と指摘。確認されれば国内初のすしの遺物で、食文化史上の貴重な史料となる。
大山町教委によると、炭化米の塊は最大のもので長さ約7センチ。十数個が見つかった。建物跡のほぼ中央部分の土中で多くみつかり、当初は「おにぎり」という見方もあった。
住田研究員は「すき間なく固まった塊で、強い力で押しつけたと見るのが合理的。軟らかいおにぎりではない」と説明。表面に植物繊維跡も見つかり、何かで包んでいたらしい。住田研究員は「中世の押しずしは贈答品にも使われた。魚などの具材があれば庶民でも作れた」と話している。
町教委の辻信広主幹によると、長さ約5センチの直方体に近い塊も1個発掘。箱状のものの中で押したため角ばった可能性がある。押しずしなら「ハレの食べ物として調理され、祭礼で供えられたのではないか」と見ている。炭化したのは火災のためらしい。
僧坊は室町時代(1392〜1573年)のもの。押しずしは平安時代の文献に記述があるが、遺物として残らないため研究は進んでいない。炭化したおにぎりは新潟県で確認された例がある。
現在の寿司からみたら簡単なものなのかもしれませんが今から500年程前の日本人が寿司という食文化を持っていたというのは素晴らしい事のように感じますね。日本人を誇っても良いのではないでしょうかね。

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