2010年10月27日水曜日

二重の喜び!!

政府は26日、10年度の文化勲章受章者7人と文化功労者17人を決定した。鈴木章氏と根岸英一氏は文化功労者にも選ばれた。
受章が決まった北海道大名誉教授の鈴木章さん(80)と米パデュー大特別教授根岸英一さん(75)を知る県内の関係者からも、ノーベル化学賞の発表からほどない吉報に、再び祝福の声が上がった。
鈴木さんが1995年から7年間在籍した倉敷芸術科学大(倉敷市連島町西之浦)では、30、31両日の学園祭で、鈴木さんが研究室で使用していたいすと座布団を展示する準備を進めていただけに、「喜びも2倍。これを機に多くの人に大学を訪れてもらい、理科に興味を持つ子どもが増えてくれれば」と期待が膨らんだ。
いすは、高さ約1メートル、幅60センチ。鈴木さんが著書を執筆する際に座っていたといい、「捨てるに捨てられない」と大学側が座布団と共に研究室隣の書庫に保管していた。当時、研究室で机を並べていた生命科学部の奥本寛教授は「執筆中は真剣な表情でしたが、お孫さんの話をすると、ほほ笑んでおられた」と振り返る。
学園祭では同大5号館2階実験室で、著書や論文と一緒に展示し、来場者に自由に腰掛けてもらう。両日とも午前10時〜午後3時。
一方、大学生時代に恩師の紹介で根岸さんと出会い、約20年来の親交がある岡山大理学部の西原康師教授は「喜びが重なります」と声を弾ませた。
西原教授によると、根岸さんは、来年3月下旬に開かれる日本化学会年会に合わせて帰国する予定で、その際、岡山でも講演をしてもらう内諾を得ているという。西原教授は「岡山の皆さんと一緒に、一連の受賞をお祝いしたい」としている。
文化勲章授与式は11月3日に皇居で、文化功労者顕彰式は同4日に東京都内のホテルで行われる。文化勲章受章者7人の主な業績は次の通り。
◆文化勲章受章者

▼有馬朗人氏(ありま・あきと)80歳。東京大名誉教授、元文相。原子核物理学の分野で、原子核の芯の偏極を表す配位混合で電磁モーメントを説明する理論を確立。文相、科学技術庁長官、東京大学長、理化学研究所理事長などを歴任し、学問の発展及び学術振興に貢献した。東京都。

▼安藤忠雄氏(あんどう・ただお)69歳。建築家。環境との調和を目指す建築作品を数々発表し、現代建築の分野でめざましい実績を上げた。また阪神大震災の復興支援、植樹運動を通して自然環境の再生を目指す「瀬戸内オリーブ基金」の設立など、社会活動にも参加している。大阪府。

▼鈴木章氏(すずき・あきら)80歳。北海道大名誉教授。有機合成化学の分野で、有機ホウ素化合物を用いた反応を開発。パラジウム触媒によるクロスカップリングでホウ素を使った「鈴木カップリング」は医薬品や液晶材料の製造などの基盤技術としても高く評価された。ノーベル化学賞受賞。北海道。

▼蜷川幸雄氏(にながわ・ゆきお)75歳。演出家。身体を駆使した躍動感あふれる演出で演劇界に新風を吹き込み、国内外で高い評価を得た。現在もシェークスピア全作品の上演に取り組むなど、演出家として他の追随を許さない存在となるとともに、後進の育成にも貢献、近年は高齢者のみの劇団も創設した。東京都。

▼根岸英一氏(ねぎし・えいいち)75歳。米パデュー大特別教授。有機合成化学の分野でパラジウム触媒によるクロスカップリングで有機金属化合物を用いて研究展開。亜鉛を使って反応の安定性と効率性を高めた「根岸カップリング」などで優れた業績を上げた。ノーベル化学賞受賞。米インディアナ州。

▼三宅一生氏(みやけ・いっせい、本名・かずなる)72歳。服飾デザイナー。「一枚の布」という和服に代表される東洋文化に根ざした画期的な衣服の概念と最先端技術の応用で、機能と汎用性を兼ね備えた衣服を創造し続ける。縫製を全く必要としない「A‐POC(エイポック)」は代表作。東京都。

▼脇田晴子氏(わきた・はるこ)76歳。石川県立歴史博物館長。日本中世史の分野で、中世日本に自治都市的な性格を見いだすとともに、歴史の中で女性を浮き彫りにするなど商業史、都市史、女性史など広範にわたり業績を上げた。また、石見銀山(島根県)の07年のユネスコ世界遺産登録にも尽力した。京都府。

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