2010年10月22日金曜日

レアアース(希土類)の共同開発で合意

菅直人首相とベトナムのズン首相は31日、ハノイで会談し、レアアース(希土類)の共同開発で合意する。日本は官民一体で探査や製錬技術を供与、開発を後押しする。豊田通商と双日が共同で取り組む開発に加え、新規参入する住友商事など企業進出が加速する見通し。レアアースは世界生産量の9割超を中国が占めており、一国依存脱却の足がかりとなる。
首相は28~30日まで東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議などに出席するためハノイを訪ね、31日に公式訪問に切り替える。ズン首相との会談では外務・防衛次官級対話の枠組の創設で一致。(1)原子力発電所や高速鉄道の建設での協力(2)ベトナムの衛星打ち上げ事業での連携(3)インフラ整備に向けた円借款の供与――なども申し合わせる。原発輸出の前提となる原子力協定でも基本合意する公算が大きい。
ベトナムは中国との間で南沙諸島などを巡る領有権問題を抱える。資源獲得を含めた日越の連携強化は南シナ海で影響力を増す中国軍の動きをけん制する狙いもある。
ベトナムでは液晶パネルやハイブリッド車に不可欠なセリウムやジスプロシウムなどのレアアースが産出するとみられる。中国に代わる一大産地に育てる計画だ。
ベトナム側には日本企業の資金とノウハウを活用してレアアースを有力な輸出産品に育成したいとの期待がある。豊田通商と双日もベトナム石炭鉱産物公社(ビナコミン)傘下の企業と共同でレアアース開発を準備中だ。住商と豊通・双日の事業を合わせると少なくとも年間7000トン以上のレアアースを生産。当初の事業費は両グループ合計で2億ドル程度を見込む。官民一体で進める事に意義がありますね。すぐにはレアアースの供給はできないでしょうから代替となる物質の開発やリサイクルのシステムを構築して備えていくしかないでしょうね。一国に依存する体制から是非抜け出して欲しいですね。

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