2010年10月3日日曜日

日本酒離れ

江戸前期の1673年(延宝元年)に創業した福井県大野市の酒造会社「源平酒造」(久保孝次社長)が、地裁から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。
全国的に「日本酒離れ」が進む中、売上高の減少に歯止めがかからず、借入金が経営を圧迫した。国内市場は右肩下がりでしぼみ続け、日本酒業界はかつてない危機に直面している。
破産管財人の八木弁護士によると、申し立ては29日付で、負債総額は約1億2000万円。全国新酒鑑評会で金賞を受賞したこともある老舗だが、20年以上前のピーク時に約1億5000万円だった売上高が、昨年9月期は約6500万円に落ち込んだ。今後は県内外からスポンサーを募るといい、八木弁護士は「『源平』ブランドを最大限生かしながら、経営再建に取り組みたい」と話した。
経営破綻の背景には、日本酒の需要減少がある。国税庁の統計では、2008年度の国内販売量は63万1000キロ・リットルと、過去10年間で約4割減った。価格が手頃な焼酎の売れ行きが好調な一方、日本酒は若者に人気がないことや、比較的愛飲家の多い「団塊の世代」の大量退職などで低迷している。
県酒造組合(福井市)によると、80年代に約60社だった加盟業者数は現在36社。福井市内で酒店を経営する男性は「自分で飲むために日本酒を求める若い顧客はほとんどおらず、土産用に買う程度。日本酒メーカーはどこも厳しいと思う」とため息をついた。
県内のある酒造会社は顧客開拓のため、梅酒やゆず酒など、日本酒ベースのリキュールを数年前に発売した。狙いは当たったものの、消費者が利き酒会で手に取るのはリキュールばかりで、日本酒は「数十人に1人」という。男性社長は「高品質の日本酒を造り続けても、通用するのは5年、10年先までかも」と漏らす。
少子高齢化が進めば、さらに市場規模が縮小する恐れもある。日本酒造組合中央会(東京)の小野博通理事は「日本の食文化を支えてきた日本酒の灯を、何としても守らないと……」とつぶやいた。
日本国内で難しかったら世界に出ていく以外ないでしょうね。日本の食文化と共にもっと世界に向けて情報を発信していったらどうなんでしょうかね。世界には受け入れてくれる人がたくさんいるようにも感じますね。逆境を逆手にとって日本の食文化を支えてきた日本酒の灯を世界の中で光り輝かせる道があるように感じますね。是非頑張って欲しいですね!

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