鹿島は28日、独立行政法人医薬基盤研究所、千葉大学と漢方薬の原料に広く使われる「甘草(かんぞう)」を水耕栽培する技術を開発したと発表した。甘草は現在国内使用量のすべてを中国産など輸入に依存している。野生植物保護などの理由で中国は2000年から採取を制限しており、国内の植物工場で栽培できるようになれば原料の安定調達につながる。
鹿島は野菜より付加価値が高い薬用植物の人工栽培の実現で、植物工場の建設・運営事業の拡大を狙う。1~2年後をめどに甘草の水耕栽培工場を実用化し、医薬品会社などに売り込む。
甘草は甘味料や化粧品原料にも使われ、ゴボウのように地中に伸びた太い根に、抗炎症作用などの薬効成分を蓄える。収穫できる大きさになるまで畑作で4年程度かかるところを、水耕栽培では1~1年半に短縮したという。
通常の水耕栽培では根を太らせるのが難しいが、日照時間や気温などの生育条件を調整して克服した。苗は医薬基盤研が保有する一般的な野生の甘草より薬効成分の多い優良株を使い、量産に向けてクローン苗をつくる増殖法も開発した。
甘草の国内使用量は約1680トン(08年度)。うち中国産が7割近くを占める。
是非他国に依存せずに生産できる方法を多くの分野で増やしていって欲しいですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿