イタリアとスイスの民間機関が運営するバルザン財団は6日、世界の研究者4人に与えられるバルザン賞を、京都大学の山中伸弥教授(48)に贈ると発表した。授賞式は11月19日、ローマのイタリア大統領府で行われる。賞金は100万スイスフラン(約8300万円)で、その半額を研究に充てるよう義務づけている。
授賞理由は「成体の細胞を胚性(はいせい)幹細胞(ES細胞)に似た新型万能細胞に転換する方法の発見」。山中教授は06年、あらゆる臓器や組織になる能力を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)を、受精卵を使わず体細胞から作る方法を発表した。
バルザン財団はイタリアのジャーナリスト、エウジェニオ・バルザン(1874〜1953年)の遺産を基に56年に発足。毎年、人文科学2、自然科学2の4分野を選び、各分野で顕著な功績を上げた現役の研究者に賞を与えてきた。日本人では、炭素からなる極小の新素材「カーボンナノチューブ」を発見した飯島澄男・名城大教授が07年に受賞している。
山中さんのほか、欧州史からカルロ・ギンズブルグ(イタリア)、演劇史からマンフレッド・ブロウネック(独)、数学からジャコブ・パリス(ブラジル)の各氏が選ばれた。受賞おめでとうございます。更なる高みに向かってチャレンジしていって下さい。
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