2010年9月20日月曜日

ワールズ・オブ・フレーバー・カンファレンス

世界の食のトレンドにも影響を与えるといわれる国際料理会議「ワールズ・オブ・フレーバー・カンファレンス」(WOF)が11月、米国で開催される。テーマは、ずばり「日本」。総勢約40人の日本を代表する料理人が「チーム・オブ・ジャパン」を結成し、伝統的な懐石料理から“国民食”のラーメンに至るまで、多彩な味と文化を紹介する。
WOFは、米国の名門料理大学「カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ」(CIA)が毎年開催しているイベントで、今年で13回目を迎える。
ニューヨーク州に本校を置くCIAは、料理を学問として学ぶ大学機関。卒業生には米国の名だたるレストランやホテルの料理長、食品業界の役員クラスに就いている人も多く、「外食産業界のハーバード大学」と称される。
この会議は「世界の食」と題する通り、世界中の食文化や料理技術から、いま注目すべきテーマが選ばれる。これまでに取り上げられたのは「地中海料理」「世界の屋台料理」などで、一国に焦点を当てるのは珍しいケースだ。シェフをはじめ、食関連業界の関係者や料理評論家など米国の食の最前線で活躍するプロが対象であるため、業界の注目度も高く、世界の食のトレンドに影響力がある会議として知られる。
さらに注目すべきは、その規模だ。WOFの組織委員の一人、辻調理師専門学校の辻芳樹校長は「日本の食のピラミッドを総体的に紹介する初めての試みになると思う」と説明する。
また、委員である服部栄養専門学校の服部幸應(ゆきお)校長は「すしを中心に、世界で3万軒以上もの日本料理店が存在する中で、“本物”を見てもらうよい機会」と話す。
老舗すし店「銀座久兵衛」店主、今田洋輔氏や、フランス料理店「オテル・ドゥ・ミクニ」オーナーシェフの三國清三(きよみ)氏ら日本を代表する名店から、そうそうたる顔ぶれが集まったことでもその力の入れようがうかがえる。
日本ならではの多彩な味をアピールするため、料理も懐石、すし、天ぷらといった伝統料理だけでなく、そばやうどん、洋食、お好み焼き、焼き鳥、くし揚げ、ラーメンなど約20種類を網羅している。
会場ではまず、大ホールを使って日本の食文化の歴史を多角度から紹介。そして、チーム・オブ・ジャパンのメンバーが、その腕と味はもちろん、盛り付け方やおもてなしの心まで、余すことなく披露する。
ワークショップでは、包丁さばきやそば打ちなど、世界的にも高い水準を誇る職人技を受講者の目の前で実演する予定だ。
一方、このイベントを輸出促進につなげたいという狙いもある。
老舗料亭「京都吉兆」の総料理長、徳岡邦夫氏は「日本料理の伝統と革新とともに1次産業のすばらしさを伝え、経済的な効果を生むことができれば」と意気込む。
会議は11月4日から3日間、カリフォルニア州ナパにあるCIAグレイストーン校で開かれる。世界に広がる日本食がブームに終わらず、根付くかどうか−。チーム・オブ・ジャパンの“腕”に熱い期待が寄せられている。
日本の食文化を世界的に発信し具体的に根付かせるのに格好の企画ですね。蒼々たるメンバーが出席するようですし日本を元気にする経済的効果も大きいようですね。是非頑張って技量そして味はもちろん、盛り付け方やおもてなしの心まで日本の食文化を思う存分示して下さい!

0 件のコメント:

コメントを投稿