2010年9月16日木曜日

ミドリムシでがん細胞や病原体を検出

植物と動物の性質を併せ持つミドリムシに、目的の細胞だけを抽出・運搬させる方法を、名古屋大の馬場嘉信教授と岡本行広・助教のチームが考案した。
患者の検体からがん細胞や病原体を検出したり、再生医療で必要な細胞だけを分離するのに役立つ可能性があるという。
16日、仙台市で開催中の日本分析化学会で発表する。
チームは、ミドリムシが光合成で自ら栄養を作り出すため簡単に培養でき、光に反応して液体中を移動する性質に着目した。
実験では、特定の細胞を認識する分子などをミドリムシの表面に付着させた。
その上で、二つの容器を約5センチの管でつなぎ、一方の容器に、2種類の疑似細胞(蛍光物質)各2万個と、ミドリムシ3000匹を投入。
ミドリムシは2種類のうちの目的としていた疑似細胞のみをくっつけ、光を当てると、もう一方の容器に移動した。
約90分後、その疑似細胞は自然にミドリムシから離れ、35%にあたる約7000個の疑似細胞を回収することに成功した。
疑似細胞には他の物質は付着しておらず、ほぼ100%の純度だった。
岡本助教は「基本的にあらゆる細胞に適用できる。ミドリムシは安価に大量培養
できるので、医療機器の不足しがちな途上国で病気の診断や再生医療に応用
できるかもしれない」と話す。このところミドリムシが注目されていますね。様々な分野でミドリムシが活躍しそうですね。

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