留学に消極的といわれる若者の「内向き志向」を打破しようと、文部科学省は従来の短期留学制度(3カ月〜1年間)より短い間、大学生を海外派遣する「ショートビジット(短期滞在)」制度を来年度から始める。「お試し留学」で外国の魅力を感じてもらい、本格的な留学への呼び水にする狙い。初年度7000人の派遣を目指し、来年度予算の概算要求に17億円を盛り込む。
文科省によると、大学生の海外留学は99年ごろまで増加傾向だったが、その後は年間8万人前後で頭打ち。最も人気のある米国でも08年に04年の3割減だった。
最新の科学技術白書は、海外経験のある研究者ほど国際的な共同研究や論文の共同執筆など、研究の生産性が高く、内向き志向は日本の競争力を損なう恐れがあると指摘。政府は新成長戦略で「20年に日本人学生の海外交流30万人」を掲げた。
現行の1年以上の留学制度には、定員の3倍程度しか応募が無く、まずは2週間から3カ月間の滞在を募集する。他国の大学と交流プログラムを持ち、短期滞在にも単位認定する大学の学部生を対象に、1カ月当たり8万円の滞在費と片道の航空運賃8万円を上限に支給する。
ほかにも、日中韓などの大学間で授業の単位互換や共同学位授与を進める「キャンパス・アジア構想」(来年度概算要求約20億円)などで交流を図る。
内向き志向の背景には、インターネットで海外の情報を入手できる上、留年すれば就職に不利になるとの思いから、「わざわざ行かなくても」と考える人が増えているためという。文科省の担当者は「やり過ぎと思われるかもしれないが、費用を支援し、単位を認めて授業の一環にしなければ、就職難に悩む学生たちは動かない」と話す。中川正春副文科相は「日本の若い人たちは今、極端に縮んでいる。元気を出してほしい」と訴える。日本の未来を明るく元気にするためにもこんな制度を活用して海外に飛び出していって欲しい気がしますね。頑張れ若者達!!
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