京都市は29日、iPS(人工多能性幹)細胞を世界に先駆けて作製した山中伸弥京都大教授(48)に「市民栄誉賞」を贈ると発表した。栄誉賞の受賞は5人目となる。
山中氏は大阪府出身で、2004年に京大再生医科学研究所教授に就任した。さまざまな細胞へ分化できるiPS細胞を作る技術を確立し、再生医療や新薬開発に大きな期待が寄せられている。現在は京大iPS細胞研究所長を務めている。
山中教授は「大変名誉なことに思い、今までお世話になった方々に心より感謝申し上げます。数年前に京大に職を得て、大阪から毎日通勤していますが、京都の伝統の重みを感じつつ、iPS細胞という最先端の研究ができることを誇りに思います。一日でも早く患者さんのお役に立てるように研究活動を一層推進してまいります」とコメントした。
市民栄誉賞は1987年に創設され、京都市にゆかりがあり、市民に明るい希望を与える功績のあった人に贈られる。これまでに元プロ野球選手の衣笠祥雄氏、稲盛和夫・京セラ名誉会長、ノーベル化学賞を受けた田中耕一・島津製作所フェロー、女優の森光子さんが受賞している。実用化に向けて様々なハードルを越えて大きな成果を上げる事を期待しています。
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