昆虫のカイコガを高感度のにおいセンサーに利用することに、東京大の桜井健志・特任助教(生命知能システム)らが成功した。
半導体などを使った従来のセンサーに比べて、1000倍近い感度があり、爆発物の探索や病気の早期発見などに役立つと期待される。米科学誌「プロスジェネティクス」に1日発表した。
研究チームは、カイコガのメスが出す極微量の性フェロモンに反応して、同種のオスが性行動を起こすことに着目。遺伝子組み換え技術を使って、触角にある性フェロモンを感知する細胞に、別種のガの性ホルモンを識別するたんぱく質を導入したところ、別種のガのメスに反応して、性行動を起こすことがわかった。
性フェロモンも、通常のにおいも、識別するたんぱく質の構造は似ている。様々なにおいを識別するたんぱく質を同じように導入すれば、数キロ・メートル離れたメスの位置も特定できるカイコガを、高感度なセンサーとして利用できるという。
利用できる素材は、自然界の中にまだまたたくさんあるように感じますね。
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