九州大学応用力学研究所と福岡市は21日、弱い風でも効率的に発電できる「風レンズ風車」を用いた洋上風力発電の実証実験を今秋に博多湾で行うと発表した。風レンズ風車の洋上実験は初めて。福島第一原発事故を受け、太陽光や風力など自然エネルギーが注目されており、高島市長は「福岡発の技術として世界に広がることを期待したい」としている。
同研究所によると、福岡市東区西戸崎の沖約600メートルの博多湾内に、風レンズ風車(直径3・6メートル、定格出力3キロ・ワット)2基を取り付けた六角形の台(直径18メートル)を浮かべる。風や波の影響や塩害への耐久性などを1年ほどかけて調べる。発電量は標準家庭1世帯の年間使用量の約75%。環境省の委託事業で費用は約5000万円。市は周辺海域で操業する漁協などに実験を周知して理解を求める。
風レンズは、日光を集めるレンズのように、風を効率よく集めるために開発されたリング状の特殊なカバー。同研究所では将来的に、大型の風車10基以上を玄界灘に浮かべる構想を持っており、大屋教授(風工学)は「5年以内の実用化を目指したい」と話している。海に囲まれた日本ですから、洋上をいかに利用していくかということも重要でしょうね。
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