2011年2月15日火曜日

クローディン4

京都大学のチームは病原体から身を守る免疫細胞のTリンパ球のうち、役立つものが選ばれ成長する仕組みを突き止めた。合格ラインぎりぎりのTリンパ球でも 「クローディン4」というたんぱく質の手助けにより「落第」を免れていた。対応できる病原体の種類を増やす機能と考えられ、高齢者でみられる免疫力低下の 仕組み解明などに役立つとみている。
 湊長博教授と浜崎洋子准教授らの成果。米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載される。
 Tリンパ球は正しく機能するタイプだけが選ばれて成長し、体内に散らばる。胸腺がその教育や選抜の役割を担い、最終的には生まれたTリンパ球の数%しか残らない。
 研究チームはマウス実験で胸腺にあるTリンパ球の表面にクローディン4を見つけ、機能を調べた。病原体への対応力を示す信号に「ゲタ」を履かせて増大。厳しく選別しすぎないようにし「合格者」を増やす役割があった。同様の仕組みは人でもあるとみている。
 胸腺は新生児で最も活発に働き成長とともに小さくなる。Tリンパ球のクローディン4も年齢とともに数が減り働きが低下する。高齢者の免疫力が弱まる仕組みの理解につながる可能性がある。
免疫力を上げることが様々な病原体に打ち勝つためにも必要でしょうから免疫力が弱まる仕組みを解明し、それによって逆に上げる方法が明確になっていくといいですね。

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