2011年2月16日水曜日

日本の英語教師は“教わるレベル”

今後、創造力やリーダーシップを持った日本人を輩出するために何をすべきなのか? また、そのための問題点はどこにあるのか? 大前研一氏が解説している。(週刊ポスト2011年2月25日号)
以前、CCTV(中国中央電視台)に出演した時、流暢な英語を話すスタッフに「何年留学したの?」と訊いたら、「一度も国外に出たことはありません」とい う答えが返ってきた。彼らの多くはアメリカのテレビ番組を見たり、無料インターネット通話のスカイプ(Skype)による1か月100ドルで英語が喋り放 題のフィリピンの英会話トレーニングサービスを利用したりして、ひたすら国内で英語力を磨いているのだ。
5年以内に中国で英語を喋る人の数がアメリカを抜く、というジョークのような話も耳にするが、あながち的外れではないかもしれない。
かたや日本では、英語教員のTOEICの平均スコアが中学560 点、高校620点という統計がある。文部科学省はすべての英語教員に730点以上を求めているが、たとえば韓国でトップ5の大学に合格するには800点以上が必要だ。
 つまり、日本の中学・高校の英語教員は、海外では“教わるレベル”であり、そういう人が教えているのだから、日本人の英語力が上がらないのもむべなるかな、である。これが日本の英語教育の現実なのかもしれませんね。

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