2010年11月23日火曜日

老人性難聴の仕組みの一端を明らか

東京大学と米ウィスコンシン大学の研究チームはマウスの実験で、高齢者の多くが発症する老人性難聴の仕組みの一端を明らかにした。摂取カロリーと、細胞の寿命にかかわる遺伝子の働きが関係していた。カロリーを制限するとこの遺伝子の働きが活発になり、病気につながる細胞の損傷を防げるという。
東大の田之倉優教授らの成果。米科学誌セル(電子版)に19日掲載される。老人性難聴は加齢とともに音の感知に関連した細胞が死滅するのが原因。そこで、田之倉教授らは細胞の寿命にかかわるSirt3という遺伝子に注目した。
この遺伝子を持たないようにしたマウスを、カロリー制限して人間の中年に相当する年齢まで育てると難聴になった。遺伝子操作していないマウスもカロリー制限をしないと多くが難聴になったが、制限をすれば難聴にならなかったという。
難聴マウスの内耳の細胞は活性酸素によって傷害を受けていた。Sirt3遺伝子の働きが弱まるために発生する活性酸素が、細胞を傷つけたと考えられるという。同遺伝子は人間にもある。遺伝子の働きを強める薬剤が見つかれば治療に使える可能性がある。補聴器が必要無くなれば良いですね。是非研究を進めて欲しいですね。

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