2010年11月23日火曜日

44年ぶりの金メダル

アジア大会第11日(22日、中国・広州)陸上女子100メートルで福島千里(22)=北海道ハイテクAC=が11秒33で優勝し、同種目の日本勢では1966年バンコク大会の佐藤美保以来、11大会ぶりの金メダルを獲得した。今大会の陸上で金メダル第1号。
勝利を確信できないまま、興奮のるつぼにいた。優勝を知ったのは、スタンドから大きな日の丸が投げ込まれたとき。国旗を広げ肩にかけると、ようやく柔らかな笑みが顔中に広がった。
「走っているときは必死でした。(勝ったのは)私じゃないかと思っていたからホントに勝ててよかった。優勝できて、ホントにホントにうれしいです」。超天然系の口調も、この日は興奮で少し早口になった。
武器のスタートダッシュがこの日は5番目と遅れた。50メートル過ぎでようやく2番手に上がると、34歳の前回女王フビエワ(ウズベキスタン)をゴール前で差し切った。わずか0・01秒差の金メダル。追い上げる珍しい展開にも「自分の走りができていたら120%よかったかもしれないけど、優勝できたからそこは目をつぶって」と笑った。
一見、“女の子走り”のような独特な走法。小学生時代にスピードスケートで鍛えた下半身の強さと、頭を上下にぶらさない安定した走りが、好記録を生んでいる。今季は1秒間に4・7歩を刻む高速ピッチを落とさずストライドを伸ばすことを課題に筋力強化。上半身が分厚くなり体重は約2キロ増え、走りに力強さが加わった。大会直前には左足首を痛めたが、この日はテーピングを巻いて乗り切った。
「世界陸上やロンドン(五輪)に向けていいスタートがきれたかなと思う。いろんなレースを経験して、たくましくなっていきたい」。200メートル、400メートル継にも出場予定で、『短距離3冠』も射程内。広州でさらなる強さを身につけ、2年後の夢舞台への階段を上がる。44年ぶりの金メダル獲得おめでとうございます。短距離3冠を獲得して世界への階段を確実に登っていって下さい。

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