2010年11月3日水曜日

テラヘルツ波

京都大学の田中耕一郎教授らは、赤外線の一種で物質を破壊せずに内部を透視できる「テラヘルツ波」を照射し、物質内の結晶を柔らかくすることに成功した。結晶に当たったテラヘルツ波が1ピコ秒間(ピコは1兆分の1)で結晶内の分子を揺さぶり、熱を発生することなく結晶内部の分子の状態を初めて変えられた。化学合成や創薬の進展が期待できる。成果は米科学誌フィジカル・レビュー・レターズ電子版に掲載される。
田中教授らはごく短い時間だけ発生するパルスレーザーを誘電体結晶に照射し放出する「テラヘルツ電磁パルス」を開発。
アミノ酸結晶を高分子のポリエチレンで固め、同パルスを照射した。結晶内の分子が“バネ”のように大きく振動。瞬間的な大きな力で結晶内の分子が大きく揺れ、分子間の結合が弱くなり、結晶が柔らかくなることがわかった。化学合成や創薬の分野に応用展開できるように更に研究を進めて欲しいですね。

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