探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子を、三朝町にある岡山大学地球物質科学研究センターが分析する予定だ。はやぶさのプロジェクトにかかわっていた中村栄三教授が、帰還に向けて分析設備を整えてきた。中村教授は「微粒子がいつできたのかなど、総合的に微少量の物質を分析できる設備は世界で他にない」と意気込んでいる。
同センターは、これまでにも隕石(いんせき)の研究などの実績があり、物質に含まれる元素、年代などを分析することができる。イトカワの微粒子が同センターにきた際には、十数人の研究員で臨むという。
センターにある微細加工が可能な「フォーカスイオンビームシステム(FIB)」を使えば、わずか0.01ミリメートルというイトカワの微粒子1個を5枚程度に薄く切断することができる。スライスした微粒子は、電子顕微鏡で1ナノメートル(1ミリメートルの100万分の1)まで観察できる。
これまでに宇宙航空研究開発機構が調べた鉄とマグネシウムだけでなく、他の元素についても厳密に調べる。センターが備える「2次イオン質量分析計」は、同じ元素でも重さに違いがあるかまで計測することができ、地球外の物質かどうかを決定づけられるという。
微粒子の成分を調べると同時に、形成された年代が判明すれば、太陽系の歴史に迫ることができる。ただ粒子の大きさが小さいため、中村教授は「どこまで情報がとれるか、やってみないとわからない。徹底して調べたい」と話す。是非徹底的に調べて太陽系の歴史に迫る結果を出して欲しいですね。
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