栃木県足利市西新井町の繊維業「セイホウ」が、宇宙飛行士の山崎直子さんも履いた「宇宙のくつ下」の一般向けの新作を開発した。
山崎さんは米スペースシャトル「ディスカバリー」で国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した際、この靴下を着用しており、強力な防臭抗菌機能が売り。既に大手スーパーなどで販売が始まり、「ブーツがにおわない」「かかとの乾燥が防げる」などと好評だ。こうした創意工夫が評価され14日には同市の勤労者表彰を受けることが決まった。
山崎飛行士は昨年9月、宇宙航空研究開発機構を通じてISS内で使用する普段着を公募。宇宙空間では洗濯が出来ないため、抗菌性や防臭性などが条件となっており、「我が社の製品はまさにうってつけ」と青木社長が応募した。靴下では22製品の応募があり、2回の選考を経て最終的に同社の製品を含む4製品が採用された。
靴下には、ポリエステルに直径30マイクロ・メートル(髪の毛の3分の1以下)という極細の銅線を縫い込んだ「カプロンファイバー」という同社が独自に開発した布を使用した。銅イオンの抗菌効果を高めるため、数千万年前の地層から採れたミネラル分を含む粉末を足底に配置した。成人男性が3、4日履き続けてもにおいが抑えられるほどの効果を持つ。日本化学繊維検査協会の分析によると、着用18時間で黄色ブドウ球菌が99・9%、水虫の原因菌となる白セン菌の数が91・3%減少した。
山崎飛行士に提供したハイソックスに加え、今回は丈の短い「ノーマル」、スポーツ用などで近頃人気が高い「五本指」、厚手の生地の「パイル」を開発した。防臭抗菌効果以外に、静電気を抑え、かかとの乾燥も防げるほか、銅の熱を逃がさない性質で保温性にも優れているという。
ノーマル(定価1680円)とハイソックス(同2100円)は6月から大手スーパーやインターネットなどで販売されており、五本指とパイルは現在モニター段階で、今冬以降の発売を目指している。足が蒸れ易いこれからの時期には重宝するかもしれませんね。
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