2010年4月10日土曜日

緑の原油

電力中央研究所は、クリーンな燃料「液化ジメチルエーテル(DME)」を用いてアオコから“緑の原油”を効率的に抽出する方法を開発した。低コストで環境にやさしい燃料抽出システムの実用化の可能性を広げる成果として注目を集めそうだ。
液化ジメチルエーテル(DME:化学式CH3OCH3)とは、最もシンプルな形のエーテル。他のエーテル類と異なり、過酸化物を作らず、無毒で、温室効果やオゾン層破壊の問題がなく、環境調和性に優れる溶剤。中華人民共和国では、石炭から合成される気体・液体両用の安価な人造燃料として利用が進んでいる。日本国内でも、スプレー缶の噴射剤に用いられ、安全性が確認されている。
電中研は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の産業技術研究助成事業の一環として、DMEの吸水性を生かした燃料抽出技術の開発を推進。藻類のアオコは水中で光合成するため多量の水を含み、この水分が油分を取り出す際の大きな障害だった。電中研はこれを解決し、常温で脱水と油分抽出を同時に行える省エネルギー型の抽出システムを確立することに成功した。是非実用化に向けてさらに研究を進めてほしいですね。

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