国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)は、漢方薬の解熱剤などに使われるゴボウの種子「牛蒡子(ごぼうし)」に、抗がん剤が効きにくい膵臓(すいぞう)がんの増殖を抑える作用があることを、マウスの実験で突き止めた。
がん細胞のうち、酸素や栄養分が少ない環境で生き残るタイプは、抗がん剤が効きにくく、がん再発の原因になる。江角浩安院長らは、酸素や栄養分が少ない環境で培養したがん細胞に、牛蒡子に含まれるアルクチゲニンを加えると、がん細胞が激減することを発見。膵臓がんのマウスは通常、生後55日ですべて死ぬが、牛蒡子を1回50~100マイクロ・グラムずつ週5回投与すると、生後100日を過ぎても半数が生き残った。
江角院長は「膵臓がんの患者にも効果があるか、早く検証したい」と話している。膵臓がんは発見されにくく手術もたいへんだと聴きますので臨床実験を進めて実用化をめざして欲しいですね。
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