病気やけがで機能を失った臓器や組織を修復する再生医療向けに、川崎重工業と産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は、複数の人の細胞を同時に効率よく培養できる装置を開発した。
将来的には、あらゆる組織や臓器の細胞になることができるとされる新型万能細胞「iPS細胞」で利用が期待される。
同社によると、培養は他人の細胞の混入を防ぐため、熟練技術者が1人分ずつ手作業でする必要があり、手間がかかり再生医療普及の障壁の一つ。開発した装置は自動で、高品質の細胞が安定的に供給され、コスト減にもつながるという。
装置は幅約4メートル、高さ約2メートル、奥行き約2メートル。熟練者の手の動きを再現するアーム型ロボット2台を組み合わせ、培養液を交換し、フラスコを移動する。1人分ごとに過酸化水素の蒸気で洗浄するため、連続して複数の細胞を扱える。
価格は1億円超の見込み。同社システム技術開発センターは「世界最先端の装置。2020年代には年間100台の需要があるような市場をつくり出したい」としている。iPS細胞の実用化までには時間がかかりそうですが、この装置が実用化への時間を短縮出来るといいですね。
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