2010年4月27日火曜日

電気自動車の開発に乗り出す中小企業

電気自動車の開発に乗り出す中小企業が増えている。消費者の環境意識が高まる中、ガソリン車より構造が簡単なため、商機を見込む。1人乗りやガソリン車を改造した中古車など、大手とは違うアイデアが売りだ。
「もともと本業はモータースポーツ。1年半前まで、エコと反対のものを一生懸命やっていた」。磐田市にあるタジマモーターコーポレーションの工場。1人乗り小型車「EVミニスポーツ」を眺めながら、田嶋伸博会長は振り返る。
スポーツカーの開発を手掛けてきた同社は、2008年の世界同時不況でモータースポーツ事業を休止。新たなビジネスを求め電気自動車に挑戦した。部品を減らし軽量化するなど工夫を重ね「EVミニスポーツ」を開発。全長約2・5メートルの細長く低い車体が特徴だ。既に30件ほど受注し6月ごろ販売する。
ガソリン車から電気自動車への改造キットも発売予定。ニュージーランドなど海外からも問い合わせが来ているという。
1998年から取り組んでいるのは自動車部品メーカー「ゼロスポーツ」(岐阜県各務原市)。1人乗り小型車や軽トラックを発表し実績を積み、昨年7月、郵便事業会社にガソリン車を電気自動車に改造した集配車を2台納入した。「環境に優しく静かで、集配先の評判もいい」(郵便事業会社)という。
ゼロスポーツは昨年、石油販売大手から約2億円の出資を受けた。中島徳至社長は「電気自動車を開発したい企業を、技術面などから支援したい」と語る。今後はほかの部品メーカーと提携し、ガソリン車の改造も含め、商用の電気自動車を数千台規模で量産する計画だ。
ロボット製作を手掛けるZMP(東京都)が販売するのは、情報技術(IT)を活用した電気自動車だ。車台を販売し、顧客のニーズに合わせ、衝突回避のためのセンサーやインターネットへの接続機能などを付けることができる。研究用や医療施設での移動手段などの需要を見込む。
購入者には車両制御の根幹となる技術も公開する。谷口恒社長は「技術の囲い込みはだめ。公開したものからより良い製品ができれば」と語る。
次世代自動車振興センターによると、国からの補助金が支給される電気自動車を発売する中小企業は全国で10社未満。大手では三菱自動車と富士重工業が軽乗用車を販売し、日産自動車も今年末に乗用車を投入する。「今後は多くの企業の参入が見込まれ、規格の統一や安全性の確保が問題」(担当者)という。
この点について中島氏は「中小企業の組織が必要」と訴え、田嶋氏も「組織を6月にもつくりたい」と意気込む。 様々な付加価値を付けることによって棲み分けも出来そうな感じですね。もっと中小でEVに取り組んでもいい気がしますがどうなんでしょうね。

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