2010年4月30日金曜日

ベンチャー企業「超合金」

独立行政法人物質・材料研究機構(NIMS、つくば市)は28日、機構が研究開発したハイテク合金の普及を目指すベンチャー企業「超合金」(田村至社長)を設立したと発表した。
機構では、発電機やジェットエンジンのタービン翼など、高温で大きな力がかかる場所に使う、極めて強度の高い超合金の開発に取り組んでいる。ただ、研究が主眼のため、過去に開発した試料の再作製に応じる態勢がなく、企業と共同研究する場合を除き、成果が宝の持ち腐れのような状態になっていた。
「超合金」は、研究現場と産業界の橋渡しが役目。製品化を考えているメーカー向けに、機構が特許を持つ超合金を作製し、棒や板といった形状に加工したうえで試供品として販売する。メーカーが独自に試料を作製する場合、1000万円以上の費用がかかるが、「超合金」は5分の1以下の150万円程度で販売できる。メーカーの負担を減らすことで、過去の研究成果を産業化につなげるきっかけにする。
航空機エンジンの場合、タービン翼の耐用温度を40度上げれば、熱効率の向上により、国際線1機あたり年約1億円の燃料費が節約できるとの試算がある。田村社長は「新素材への需要は高い。『NIMS超合金』が世界に普及するよう努力したい」と話している。是非宝を活かして様々な製品が誕生するように企業との橋渡しの役割を果たしていってほしいですね。

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