アミノ酸の素となる栄養素を細胞内に取り込む際に働くタンパク質「Mhp1」の構造を、京都大大学院医学研究科の岩田想教授(構造生物学)と科学技術振興機構の島村達郎研究員らの研究チームが世界で初めて突きとめ、成果が23日付の米科学誌「サイエンス」に掲載された。
タンパク質の構造が判明したことで、栄養素の輸送メカニズムが解析され、同メカニズムの異常から起こる乳がんや鬱(うつ)病などの神経疾患の新たな治療法の確立につながりそうだ。
研究チームは特殊なX線を使い、細胞膜の内部にあり、膜の外から内部へ栄養素を取り入れるタンパク質を解析。その結果、タンパク質が外部に向けて口を広げて栄養素を取り込んだ後に口を閉じ、次に内部に向けて口を開いて栄養素を送り込む-という一連のメカニズムを分子レベルで確認した。
同様の働きをするタンパク質はほかにも多くあるといい、研究チームは「多くのタンパク質の生理機能や役割を明らかにし、機能の異常から起きる病気の治療法につなげたい」としている。多くの治療法にも応用も可能なようですから研究をますます進めてほしいですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿