小松精練(石川県能美市)は、自社開発の屋上緑化基盤材「グリーンビズ」を転用し、砂漠の緑化事業に進出する。年度内にも中東や中国の砂漠で、緑化効果を測る実験を行う予定で、同社は「過酷な環境にどれだけ対応できるかなどハードルは多いが、早く商品化し、環境保護に貢献したい」としている。
グリーンビズは、植物が根を伸ばせるよう細かな穴が無数に空いたレンガ状の建材で、水分を長時間ため込み、年間を通して緑を維持できる。染色が本業の同社が、排水処理に使う微生物の余剰分を集めて焼き固め、建材として開発した。
砂漠緑化事業には、このグリーンビズを転用する。砂漠の地下50センチ~1メートルには水脈が存在することが多いため、この水脈まで基盤材を差し込み、地表近くに埋めた基盤材に水が届くようにする仕組みだ。1年前から開発を始め、県立大の人工砂漠で試験を重ねてきた。
中東などでは、海水を淡水に変えて緑化に使っているが、コストが高いのが難点。グリーンビズを使えば、緑化に必要な水の量を大幅に節約できるという。
26日には、アラブ首長国連邦(UAE)を構成するシャルジャ首長国の政府関係者が同社を訪れ、緑化事業について説明を受けた。関係者からは「砂漠は気温50度を超えることもある。水分が蒸発しないか」「塩害対策は」などの質問が飛び交った。
同国の国土は7割が砂漠で、国を挙げて緑化を進めているといい、同国のアプドル・アジス・ムサリム遺産文化局長は同社の緑化事業について、「面白いプロジェクトだ」と興味を示しつつも、「現地の厳しい環境に応えられるか」と話し、導入の可否は現地での実験次第との見方を示した。
同社の中山賢一会長は「中東と同様、砂漠化の問題を抱える中国から、共同研究の誘いを受けたり、スペインから『現地生産したい』などと引き合いが来ている」と明かし、「現地の砂漠で塩害や熱などの問題を洗い出し、早く完成させたい」と意欲を語った。
砂漠緑化事業を巡っては、福井県越前市のニットメーカー「ミツカワ」も、中国・内モンゴル自治区で実験を進めている。世界的な砂漠化が問題になっていますから実用化されれば大きな環境に対する貢献もできますし大きなビジネスに成長する可能性を秘めていますね。
是非頑張ってほしいですね!!
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