東京都墨田区の中小企業連合が独自開発の小型電気自動車(EV)を実用化する。板金や切削、塗装など各社の強みを結集し2011年度中に10台を生産、地域の観光用などに利用する。組み立てに大がかりな設備を必要としないEVの特長を生かし、自作EVで技術力をアピール。将来の普及をにらみノウハウを蓄積して、完成車や部品の受注につなげる。
墨田区内の金属プレス業や電材卸業、塗装業など16社と、早稲田大学、墨田区が協力してEVの開発に取り組む。5月中にも量産を前提とした試作車を完成させ実証試験を始める。
試作車は1人乗りで、ウインカーやバックミラー、テールランプを搭載し、開閉式の窓も取り付ける。カバンやバッグを置く場所も用意。3~4時間の充電で100キロ程度走行できる性能を目指す。モーターや電池は市販の製品を購入するが、点数ベースで部品の約7割を墨田区の中小が生産する。
試作機の製作費用は約650万円の予定。完成した試作機を参加企業の間で共同利用して使い勝手や性能を試す。その際に得た課題や改善点を最終的な設計に盛り込み、来年にも量産に着手する。量産段階では製作費の抑制も進める。量産車は墨田区内の商店街などに貸し出し、地域振興や観光目的で活用してもらう。
プロジェクトの参加メンバーは07年に「すみだ次世代モビリティ開発コンソーシアム」を組織してEVの技術開発に取り組んできた。公道を走れない試作車などでノウハウを蓄積し、量産モデルの投入に乗り出す。電気自動車は構造的にはガソリン車に比べて簡単でしょうから多くの企業が取り組んでいけるはずです。中小や大学が手を取り合って地域の活性化や日本の物作りの技術を下支えしていってほしいですね。是非実用化・量産化に向けて頑張って欲しいですね。
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