東北大学の斉藤教授と大学院生の内田さんらは音で発電する新技術を開発した。磁性材料に音を伝え、直流電圧を発生させる。超音波を使った実験で微小電圧を起こすことに成功した。将来は壁や床に貼るだけで、周囲の音で発電する新素子を実現できる可能性があるという。
日本原子力研究開発機構、ドイツ・カイザースラウテルン工科大学との共同成果。22日付の英科学誌ネイチャー・マテリアルズに掲載する。
実験では磁性材料のイットリウム・鉄酸化物の薄膜に超音波発生器を貼り付け、周波数5メガ(メガは100万)ヘルツ前後の音を伝えた。その結果長さ6ミリ、幅2ミリの細長い磁性材料の表面が5ナノ(ナノは10億分の1)メートルの振幅で振動し約100ナノボルトの電圧が発生した。
磁性材料に音が入ると材料中の電子が作る微小磁石(スピン)の流れができて電圧を生み出す。計算上、振幅は同じでも薄膜面積を800倍の10センチ四方に広げれば乾電池並みの2~3ボルトの電圧が得られるという。今後、超音波以外の通常の音源を使い材料から離して発電を試み実用性を探る。通常の音源で発電が出来るようになり、皮膜面積をある程度大きく出来れば実用化が見えてきそうですね。何らかの音は生活の場にありますから実用化できたらいいかもしれませんね。
0 件のコメント:
コメントを投稿