2010年12月1日水曜日

紫黒米

高齢化が進む小さな集落の再生を手助けするため、京丹後市丹後町の上山(うえやま)集落で作られた古代米(紫黒米(しこくまい))入りの雑穀ご飯が6日から、京都大学(左京区)の学生食堂のメニューに加わる。昨年、試験販売したところ好評だったため、本格的に売り出すことになった。売り上げの一部は、上山集落の環境整備にあてる予定だ。
上山集落は山あいにあり、住人は7世帯14人(10月末現在)。ほぼ半数が65歳以上という。農林業で暮らしを支えることが難しくなっているなか、地元で農業を営む桑原さんが集落の特産にしようと、約10年前から古代米の栽培を始めた。毎年、地元の宇川小学校の5年生たちが田植えから草取り、稲刈りまで作業を手伝っている。
桑原さんは、4500平方メートルの田で数百キロの古代米を収穫し、旅館や民宿に販売してきた。2年前からは、府の「ふるさと共援活動」事業で、京都大大学院農学研究科の秋津元輝准教授のゼミが集落に入り、農作業の手伝いや資源調査などを続けている。
昨年12月、京都大の学生食堂で10キロ(2千食分)を試験的に販売し、1週間ほどで完売した。今年は200キロ(6万500食分)を用意し、6日から2カ月ほど提供する。歯ごたえのある独特の食感で風味も良い。秋津ゼミの学生たちが、古代米や上山集落を説明した「卓上メモ」を作り、食堂のテーブルに置く。
価格は、白米のライスS(180グラム)84円、M(260グラム)105円、L(360グラム)126円の各3円増しにする。上乗せ分の収益は、上山集落の再生に役立てるための基金として積み立てる。
桑原さんは「古代米の生産が、集落のみんなが食べていけるような生業になれば」と話している。大学ばかりでなく販路が大きく広がって集落が食べていけるようになると良いですね。

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