2010年12月31日金曜日

現代の錬金術

超微細(ナノ)技術を駆使して、レアメタルのパラジウムそっくりの性質を持つ新合金を作り出すことに、京都大の北川宏教授らが成功した。元素の周期表で両隣のロジウムと銀を材料に、いわば「足して2で割って」、中間のパラジウムを作り出す世界初の手法で、複数のレアメタルの代用品の合成にも成功、資源不足の日本を救う“現代の錬金術”として注目されそうだ。
ロジウムと銀は通常、高温で溶かしても水と油のように分離する。北川教授は、金属の超微細な粒子を作る技術に着目。同量のロジウムと銀を溶かした水溶液を、熱したアルコールに少しずつ霧状にして加えることで、両金属が原子レベルで均一に混ざった直径10ナノ・メートル(10万分の1ミリ)の新合金粒子を作り出した。新合金は、パラジウムが持つ排ガスを浄化する触媒の機能や水素を大量に蓄える性質を備えていた。“現代の錬金術”が資源問題を解決してくれると良いですね。

2010年12月8日水曜日

にいがた・マンガフェスティバル2011

水島新司さん、高橋留美子さんら有名漫画家を輩出し、“マンガの聖地”とされる新潟市。漫画文化を世界に発信して漫画で“まちなか”に元気を取り戻そうと、平成23年2月26、27日、中央区内で「にいがた・マンガフェスティバル2011」が開かれる。市内で別々に行われていた漫画イベントが結集するほか、新たにキャラクターショーや漫画に登場する料理が再現されるなど、漫画づくしのイベントとなる予定だ。
主催するのは、新潟国際アニメ・マンガフェスティバルを開催している日本アニメ・マンガ専門学校▽にいがたマンガ大賞を主催する実行委員会▽漫画同人誌の即売会を行っているガタケット事務局−の3団体と新潟市でつくるにいがた・マンガフェスティバル実行委員会。
当日は、にいがたマンガ大賞の受賞者作品展や同賞最終審査員で新潟市出身の漫画家、魔夜峰央さんのサイン会(りゅーとぴあ)、新潟国際アニメ・マンガフェスは日本最大のイラストコミュニティサイト「ピクシブ」作品展(県民会館)、ガタケットはコスプレ撮影会(県政記念会館)−などを予定している。
漫画の料理再現は古町モールにブースを設け、「オバケのQ太郎」などに出てくる「小池さん」のラーメン、「将太の寿司」のすしなどが味わえる。NEXT21アトリウムなどでも漫画家の原画展、懐かしのアニメの放映、フィギュア展、痛車(いたしゃ)といわれるキャラクターのラッピングカーなども登場する予定。
実行委はあえて観光客の少ない2月に開催し、県内外はもちろん海外も含めて1万人規模の集客を目指す。
小島実行委員長は「集客力のある3団体のイベントを一つにまとめ、新潟のマンガパワーを示したい。商店街や一人一人がいろいろな形で参加できる継続的なイベントに育てていく」と意気込んでいる。町おこしに漫画が一役かってくれると良いですね。是非1万人以上の集客を目指して頑張って下さい。

尿検査でがんを見つける方法

尿検査でがんを見つける方法を、東京都臨床医学総合研究所とバイオベンチャーのトランスジェニック(本社・熊本市)などの研究グループが開発した。早期の大腸がんで6割以上の高率で見分けることができた。血中のたんぱく質をはかる従来の検査に比べて感度が高く、体への負担もないという。すでに特許を取得し、国内のメーカーと共同でがん検診用キットを開発している。
同研究所の川喜田正夫博士らのグループが開発したのは、尿に含まれる化合物「ジアセチルスペルミン」の量を抗体検査で調べる方法。この化合物は細胞の増殖に関係している。増殖する細胞で分泌されると、血液中をめぐって尿と一緒に排出される。がん細胞は増殖能力が高いため、体内にあると尿にこの化合物がより多く含まれるということは知られていた。
研究グループは、マウスの免疫細胞からこの化合物を特異的にとらえる抗体を作り出すことに成功。この抗体を使って尿にある化合物の量を調べ、早期がんでも見分けられることをがん患者で確かめた。
その結果、大腸がんでは248人中75.8%をがんと判別。粘膜や大腸壁にとどまる早期の段階でも6割以上のがんを見分けられた。国内のがんによる死者の中で大腸がんは女性で最も多く、男性は3番目に多い。大腸がん検査は、便の中に血が混じっていないか、血液中のたんぱく質「CEA」の量を調べ、さらに内視鏡で確認する。しかし、CEA検査はがんが進行しないと見分けにくく、早期がんを見分けるのが難しかった。この検査方法は乳がんなどにも使えることがわかっている。今後、ほかの早期がんの検査に使えるかどうかを調べる。がんの治療後の経過観察や再発の有無などを確かめる検査にも使える。
川喜田さんは「ジアセチルスペルミンはどんながんでも尿中で増える。検査値が高いのに内視鏡検査で大腸がんが見つからない場合は、ほかの臓器にがんがある可能性がある。そうした検査への応用もできるだろう」と話す。あらゆる癌が簡単な尿検査で早期に発見できるようになると良いでしょうね。

受賞記念講演

10日のノーベル賞の授賞式に先立ち、ノーベル化学賞を受ける根岸英一・米パデュー大特別教授(75)と鈴木章・北大名誉教授(80)が8日午前(日本時間8日夜)、ストックホルム大の講堂で恒例の受賞記念講演を行った。
共同受賞者のリチャード・ヘック米デラウェア大名誉教授(79)の次に登壇した根岸さんは「50年来の夢が実現した」と切り出し、舞台の上を動きながら、身ぶり手ぶりを交え、授賞理由となったパラジウム触媒を使ったクロスカップリング反応「根岸反応」を英語で熱心に説明した。
最後に鈴木さんがホウ素を使った「鈴木反応」を確立するまでの経緯を解説、今でも医薬品など身近な製品の生産に役立っている研究の内容を紹介した。まさに研究者にとって最高の舞台でのレクチャーといった感じでしょうね。中国の圧力で授賞式に参加しない国々もあるようですが良い授賞式になることを期待したいですね。

6年後に再チャレンジ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8日、通信トラブルが発生していた日本初の金星探査機「あかつき」の金星周回軌道への投入に失敗したと発表した。JAXAは検討チームを設置し、詳しい原因を調べる。軌道を修正すれば6年後に再チャレンジできるため、それまで機体を休眠状態にして備えるという。
日本の宇宙開発にとって悲願だった地球以外の惑星周回軌道への探査機投入は、平成15年の火星探査機「のぞみ」に続き、再び失敗した。会見した計画責任者の中村正人JAXA教授は「重力のある惑星に(探査機を)投入するのは難しかった」と話した。
JAXAによると、あかつきは7日、減速のために12分間の予定で逆噴射を開始。しかし、地球から見て金星の裏側に回っている間に、何らかの原因で緊急時モードに入り、2〜3分ほどで逆噴射を中断したと推測される。
軌道データを分析した結果、現状ではすべての燃料を使っても周回軌道に入れることは不可能と判明し、8日午前3時すぎに投入を断念したという。
機体に損傷は見られないといい、今後軌道を修正すれば平成28(2016)年12月〜同29年1月の間に2回、再投入の機会が訪れる。中村教授は「途中で科学観測も行い、(機体に搭載された)皆さんのメッセージを送り届けたい」と話した。周回軌道に投入させるには相当な技術力と運が必要なんでしょうね。6年後の再チャレンジの機会を最大限に活かして欲しいですね。

セーフホールドモード

宇宙航空研究開発機構は7日、金星探査機「あかつき」が、機体が回転する「セーフホールドモード」の状態に入っていると発表した。
低速度の通信は維持できており、同機構はデータを解析中。探査機が金星の周回軌道に入れたかどうかは、8日午前にも判明する見通しだ。
同モードは、機体に異常が生じた際に、事態が悪化しないよう回転して探査機の方向を安定させ、太陽電池パネルによる発電量を最低限確保する仕組み。回転に伴い、アンテナから出る電波が10分周期で強弱を繰り返しているという。同機構の中村正人教授は「データを見る限り、特に壊れた点があるとは思っていない」と話している。
あかつきは、〈1〉あらゆる方向と通信できるが、送信量の少ない「低利得アンテナ」〈2〉ごく限られた方向としか通信できないが、大容量の「高利得アンテナ」〈3〉その中間の「中利得アンテナ」——の3種類を搭載している。計画では、同日朝に金星の周回軌道に入った後、中利得アンテナで地上と通信を行い、さらに高利得へ切り替えるはずだった。何とか回転を止めて安定な方向へ導く手立てが上手くいくと良いですね。周回軌道に入っていて欲しいですね。

2010年12月7日火曜日

櫻井よしこ氏

第26回正論大賞がジャーナリストの櫻井(さくらい)よしこ氏(65)に贈られることが決まった。フジサンケイグループがこのほど開いた正論大賞の選考委員会で、日本再生へ向けた精力的な言論活動が高く評価された。
正論大賞はグループの基本理念である「自由と民主主義のために闘う正論路線」を発展させた学者、文化人らに贈られる年間賞。
櫻井氏は「日本文明を誇りとする」立場からシンクタンク・国家基本問題研究所を設立、「日本人の誇りと志」を取り戻すべく提言を続けている。櫻井氏は、周辺への膨張、歴史の欺瞞を続ける中国に対して厳しい目を向け、日本が戦略的な対応をとる必要性を強調。尖閣諸島沖漁船衝突事件などをめぐる民主党政権の混迷を厳しく論評している。
また、家族、皇室、靖国参拝など日本の伝統的な価値観を尊重し、民主党が推進しようとする外国人参政権などには明確なノーを突きつけた。こうしたぶれない姿勢と切れ味鋭い論調が正論大賞にふさわしいと評価された。櫻井氏は産経新聞「正論」執筆メンバー。今後もぶれない姿勢で日本再生に向けて切れ味良い提言を期待したいですね。

好きな分野を追い続ける大切さを強調

ノーベル化学賞を受賞する鈴木章・北海道大名誉教授(80)と根岸英一・米パデュー大特別教授(75)が7日午前(日本時間7日夕)、ストックホルムのスウェーデン王立科学アカデミーで会見した。2人は若者へのメッセージとして、好きな分野を追い続ける大切さを強調した。
会見は英語で行われた。鈴木さんは授賞理由となった有機化学について「医薬品や液晶の材料など新しい物質をたくさん作り出せるのが面白い。日本はこの分野に強く、さらに活発になる」と分析、夢中になった分野を追い続けた人生を振り返った。また、根岸さんは「色紙には、自分が何が好きで、何が得意かを見つけて、と書く」と紹介。恩師で化学賞受賞者の故ハーバート・ブラウン博士の「永遠の楽観主義を持ち、夢を追って」という言葉を披露した。
会見には、物理学2人、経済学3人の受賞者も参加した。会見場に顔を見せた根岸さんの妻すみれさん(73)は、夫の様子を「最高の舞台なので甘くつけて90点」と笑顔で採点した。多くの若者が好きな分野を追い続けて第二・第三の鈴木・根岸になっていって欲しいですね。

脊髄損傷で手足がまひしたサルが回復!?

ヒトのiPS(人工多能性幹)細胞から作った細胞を、脊髄(せきずい)損傷で手足がまひしたサルに移植して、歩けるようになるまで回復させることに慶応大などのグループが成功した。7日、神戸市で開かれた日本分子生物学会で発表した。
慶応大の岡野栄之教授らのグループは、京都大が作ったヒトのiPS細胞から神経細胞のもとになる細胞を作製。サルの仲間のマーモセットに、脊髄損傷から9日目に移植した。移植を受けないと手足がまひして起きあがれず、握力も弱いが、移植を受けたマーモセットは、6週間後に自由に歩き回れるまで回復。握力も改善した。
経過をみた84日まで、がんはできなかった。移植した細胞がうまく働かなくなる拒絶反応を防ぐために免疫抑制剤を使った。
今回は、レトロウイルスを使って作製したiPS細胞を用いているので、移植した細胞が、がんを引き起こす恐れが残っている。岡野教授は、レトロウイルスを使わずに作製したiPS細胞で同様の実験を行い、人の治療に応用する準備を進めていくという。iPS(人工多能性幹)細胞の有用性は証明された感じですから安全性をより高めて人間に対する治療への準備を確実に進めていって欲しいですね。

成功していて欲しいですね!

5月に打ち上げられた金星探査機「あかつき」が7日午前、約5億キロの旅を終え、地球の隣の惑星、金星から550キロの地点に達し、金星の周回軌道投入のためのエンジン逆噴射を実施した。直後から予定時間を大幅に超えて通信できないトラブルが起きたが、約1時間半後に通信は回復した。金星の周回軌道に投入できたかどうか、確認を急いでいる。軌道投入に成功すれば、日本初の惑星探査機として、謎の多い金星の気象観測を始める。
相模原市の宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所では7日午前8時52分、あかつきの減速を確認。通信にかかる時間(片道3分35秒)を差し引くと、ほぼ予定通りの同8時49分ちょうどに逆噴射を始めたことを確認できた。
あかつきは逆噴射後間もなく、地球から見て金星の裏側に入ったため通信が途絶。しかし再開予定時刻(同9時12分)を過ぎても再開しなかったため、管制室は緊迫した空気に包まれた。通信は同10時28分に回復したが、あかつきから届く情報が少なく、探査機の状態は分かっていない。
あかつきは打ち上げ以来、金星を全速力で追いかける形で飛行してきた。金星の周回軌道に入るには、秒速37キロから同35キロに速度を落とさなければならない。減速する逆噴射のタイミングは一度きりだ。今日の夜の10時過ぎには金星の周回軌道に入ったかどうかが分かるようですが成功していて欲しいですね。

一発勝負に勝利して!!

宇宙航空研究開発機構は今日、日本の金星探査機「あかつき」を金星の周回軌道に投入する。
成功すれば、日本の探査機として初めて、地球以外の惑星を周回しながら長期的な科学観測を行うことになる。
あかつきは今年5月に打ち上げられ、5億2000万キロを旅して金星に到達。今日午前8時49分から主エンジンを噴射して減速し、軌道に入る。投入の成否が判明するのは今夜の見通しで、2年間、金星の大気や気象を観測する予定。
日本は小惑星探査機「はやぶさ」や月探査機「かぐや」では成功したものの、1998年に打ち上げた火星探査機「のぞみ」は周回軌道投入に失敗し、自前の惑星探査の実績はない。
宇宙機構は、投入に合わせ、7日午前5時30分から、相模原市の宇宙科学研究所で金星観望会を実施。午前7時から午後1時まで衛星管制室の様子などをモニターで見学できる。投入の成否が具体的に分かるのが今夜という事ですから今さらながら5億2000万キロという距離の大きさを感じますね。まさに一発勝負といった感じですから今から1時間後に控えた大勝負に是非勝利して欲しいですね。

2010年12月6日月曜日

来年 1月21日に「アースマラソン」完結

マラソンとヨットで世界一周する「アースマラソン」で現在中国を横断中の芸人・間寛平(61)が6日、来年1月4日の日本上陸宣言に続き、ゴール日を来年 1月21日(金)、場所は大阪城音楽堂と定めた。上陸地の九州・西福岡マリーナマリノアから18日間で620kmを走り抜き、2年弱におよぶ長い戦いにピリオドを打つ寛平は「今から涙出そうでね、ほんとにもう涙が出かけてる」と感慨深げにコメントを寄せた。
寛平は「この2年間日本を離れて地球一周ということに、いろいろまぁ頑張ってきたんやけどやはりなんとも言えんね」といろいろな思いが交錯。「ちょっとゴールが見えてきたから嬉しいな」と語る一方、各地で苦戦を強いられるたびに発してきた弱音やツッコミなど「それが言えなくなるっていうのも、ものすごくさみしいね」と哀愁も漂わせている。
ゴール当日は午後6時より『お帰りなさい!寛平ちゃん アースマラソン ゴールイベント in 大阪野音』としてイベントを開催。前人未到の偉業をみんなで祝うべく当日の入場券は無料で、応援ゲストも多数来場予定。12月8日より受付を開始する。本当に前人未到の快挙達成ですね。最後が最も苦しいのかもしれませんから是非頑張って下さい。

背番号「18」

プロ野球「北海道日本ハムファイターズ」からドラフト1位指名を受けた早稲田大学・斎藤佑樹投手が6日、都内で仮契約を結んだ。
斎藤投手の契約金は1億円、年俸は新人選手の最高額である1500万円。さらに、活躍に応じて5000万円の出来高払いがついた。
斎藤投手「ゼロの数え方がわからなかったので、ちょっとビックリしましたけど、最高の評価をしていただき、すごいうれしく思っています。(背番号は)18番を提示していただきました。一日でも早く、北海道の皆さんにはユニホームを着て活躍する姿を見てほしい」
斎藤投手は、9日に札幌ドームで入団発表を行い、背番号「18」のユニホーム姿を初披露する。背番号「18」はエースナンバーですから期待の大きさを感じますね。活躍をおおいに期待したいですね。

レアアース(希土類)を回収、再利用する技術

日立製作所は6日、ハードディスク駆動装置(HDD)のモーターやエアコンの圧縮機から、レアアース(希土類)を回収、再利用する技術を開発したと発表した。2013年をめどにリサイクル施設を本格稼働し、グループの年間使用量の1割にあたる50~60トンの回収を目指す。
レアアースは中国の輸出制限などで安定調達が課題になっており、日立はリサイクル技術の開発とともに、新たな調達先確保や代替材料の開発も加速させる方針だ。
日立が開発したのは、使用済みHDDや圧縮機から、レアアースを含む磁石を効率的に回収する装置と、砕いた磁石粉から化学薬品を使わずにレアアースのネオジムとジスプロシウムを抽出する手法。リサイクル施設の本格的な稼働と同様に代替材料の開発を早急に進めて欲しいですね。

2010年12月5日日曜日

REIC

岡山大病院呼吸器外科の豊岡伸一助教は3日、アスベスト(石綿)が原因で発症する悪性胸膜中皮腫の患者に、がん抑制遺伝子を組み込んだウイルスを投与する臨床研究計画を森田潔病院長に申請した。学内の審査委員会の承認を経て、国に申請する。豊岡助教は「安全性を確かめ、新しい治療法を確立したい」としている。
病院によると、遺伝子は「REIC」と呼ばれ、岡山大が平成12年に発見。正常細胞にはほとんど影響せず、幅広い種類のがん細胞を死なせる効果が、人の組織やマウスを使った実験で確認されている。
臨床研究は、化学療法や手術による治療が難しい患者などが対象で、最大30人に実施。ウイルス量を徐々に増やして胸部の病巣などに投与し、安全性や効果を確認する。十分に安全に配慮して臨床研究に臨んで下さい。そして新しい治療法を早く確立して欲しいものですね。

日本分子生物学会若手研究助成 富澤純一・桂子基金

日本の分子生物学の草分けであり、DNA複製の研究で数々の業績をあげた元国立遺伝学研究所所長の富澤純一さん(86)が、若い研究者の支援に役立ててほしいと、私財の1億5千万円を日本分子生物学会に寄贈した。同学会は基金を設立し、今後10年間、毎年5人に300万円ずつ贈る。
名称は「日本分子生物学会若手研究助成 富澤純一・桂子基金」。今年1月に亡くなった妻桂子さんの名前も加えた。桂子さんは生前に「社会貢献ができたら」と口にしていた。「若い人が楽しんで研究して、新しいものを生み出してくれたら」と富澤さん。使い道は研究費に限らず、生活費にあててもいいという。
対象は原則39歳以下で、生命科学の基礎研究に取り組む人。「科学はすぐ役に立つことが求められるが、自由な発想の基礎研究から予想もしない成果が生まれる可能性がある」と基礎研究の大切さを指摘する。来年1月7日から31日まで募集する。基金運営委員会委員長の山本正幸・東大教授は「若手にとって大きな励みになる」と話している。
富澤さんは大阪大教授を経て、米国立保健研究所の部長を務めるなど日米で活躍した。1986年度の朝日賞を受賞。2000年の文化功労者に選ばれた。日本学士院会員、米国立科学アカデミー外国人会員でもある。この基金を活用した若手研究者の自由な発想から画期的な研究成果が出てくる事を期待したいですね。

首都ストックホルムに到着

ノーベル化学賞に決まった北海道大の鈴木章名誉教授(80)と米パデュー大の根岸英一特別教授(75)が4日夜(日本時間5日朝)、授賞式出席のためスウェーデンの首都ストックホルムに到着した。式は10日夕(同11日未明)に開かれる。
受賞者の定宿「グランドホテル」に最初に着いたのは鈴木さん。専用リムジンで登場し、「札幌よりも寒く、雪も多いね」と笑顔を見せた。長旅のせいか、「飛行機では(時差調整のため)寝ておらず、ゆっくり休みたい。あしたは休養に当てる」と少し疲れた様子も。
一方、根岸さんの第一声は「やってきたなぁ」。「ストックホルムは5回目だが、雪は見たことがない。授賞式は緊張すると思うので今のうちにリラックスしたいね」と元気な様子だった。ゆっくり休んで最高の状態で授賞式に臨んで欲しいですね。

「網膜色素変性症」の患者の視力が回復

大阪大大学院医学系研究科(大阪府吹田市)の不二門尚(ふじかどたかし)教授(感覚機能形成学)、神田寛行助教らの研究グループは、網膜の異常で失明した「網膜色素変性症」の患者の網膜を、微弱電流で刺激し、視力を回復させることに成功した。
6人中5人で効果が確認され、目の代わりとなる小型カメラでとらえた光の動きを追うことができた人もいた。国内で「人工視覚」の成功例は初めて。不二門教授は「数年以内につえなしで歩けるようにしたい」としている。
目の構造をカメラに例えると、角膜、水晶体がレンズ、網膜がフィルムにあたる。健康な人が見た映像は、電気信号に変換され、網膜、視神経を経て脳の視覚野に送られ、「見える」ようになる。しかし、網膜色素変性症になった人は、網膜の視細胞が徐々に消失するため、信号が視覚野へ届かなくなって光を失っていく。
不二門教授らは、患者の網膜の外側の強膜の中に、刺激電極のチップ(7ミリ・メートル四方)を装着。チップから微弱電流を流し、眼球内に埋め込んだ帰還電極にあて、返ってきた電流で網膜内にわずかに残った神経細胞を刺激する方法を考えた。
2005年秋と08年春には、計4人にチップを装着。手術中のわずかな時間に光の刺激を与えたところ、3人が光の方向を判別できた。
今年4〜7月には、失明して10年以上になる女性2人に1か月間チップを装着しCCDカメラをおでこにつけてもらった。カメラで取り込んだ画像情報は、体外の装置で電気信号に変換され、体内装置を経て、強膜内のチップに送られた。
千葉県の女性(67)はパソコンの黒い画面上に不規則に現れる白色の棒をカメラで見て、位置を指さすことができた。女性は「闇の世界でしたが、白い光がはっきり見え、棒の位置を追えました。光が見えるというのは素晴らしい」と話す。
是非杖なしでも歩ける段階にまで早くもっていって欲しいですね。

鳳龍弐号

九州工業大(北九州市戸畑区)の学生チームが開発を進めている小型衛星「鳳龍(ほうりゅう)弐(に)号」が、2011年度に打ち上げられる宇宙航空研究開発機構のH2Aロケットに搭載されることが決まり、3日から耐性試験が始まった。
今回の衛星は、球状の太陽電池を使って発電効率を向上させる実験を行うことが目的で、史上初の300ボルトの高電圧発電に挑戦する計画だ。
同機構は08年、鹿児島県種子島から打ち上げているH2Aの余剰スペースに搭載する小型衛星の公募を開始。09年1月と今年5月、鹿児島大や民間企業などが開発した計10基を宇宙に打ち上げた。3度目となる11年度打ち上げ分には7件の応募があり、選定委員会が9月、技術力や研究課題への期待度などから鳳龍弐号だけを選抜した。
九工大によると、一辺約30センチの立方体で、重量は約6・7キロの小型衛星。計画では、高度680キロの軌道を約1時間40分で地球を1周し、同大から通信制御する。
一般的な板状の太陽光パネルとは違って、球状の太陽電池を使う。球面を利用することで、様々な角度から当たる光を効率良く吸収し、安定して発電できる。これまでの宇宙空間での発電の最大値は国際宇宙ステーションの160ボルト。今回の実験が成功すれば宇宙ホテルや宇宙基地といった大量の電力を必要とする施設などへの活用が期待できるという。発電実験の期間は約1年間。
来年7月の完成を目指して始まった試験では、実物大の模型を使って、200度の温度差や強い振動に耐えられるかどうかを調べる。火薬を爆発させてロケットと衛星を分離する際の衝撃耐性試験や、衛星との通信試験も行う予定だ。
学生ら25人で作る「鳳龍プロジェクト」マネジャーで大学院1年の西村さんは「たくさんのトラブルに直面するかもしれないが、乗り越えていきたい」と意気込む。指導する趙孟佑(ちょうめんう)教授(宇宙工学)は「小さな衛星でも大きく世の中に役立つことを証明したい」と話している。まずは搭載が決定おめでとうございます。様々な課題と直面するでしょうが、頑張って乗り越えて打ち上げへの準備を進めて欲しいですね。

がんばれ!!「あかつき」

今年5月に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた金星探査機「あかつき」は7日、金星の周回軌道に投入される。成功すれば、地球以外の惑星を回る日本初の人工衛星となる。金星の大気と気象の謎解明に向けた計画は正念場を迎える。
「あかつき」は7日午前9時ごろ金星に最接近し、周回軌道に入るためメーンエンジンを逆噴射する。噴射は12分間の予定で、最低でも9分20秒は噴射しなければならない。失敗すると次の投入機会は数年後となるため、チャンスは事実上、この1回だけ。最も緊張する瞬間だ。
このとき、地球とあかつきの距離は約6400万キロ。電波の往復に約7分かかり、データや命令をやりとりすると間に合わないため、逆噴射などの軌道投入作業は事前に送信したプログラムに基づき、あかつきが自律的に判断して行う。
日本は平成10(1998)年に火星探査機「のぞみ」を打ち上げたが、15年に挑戦した周回軌道への投入は機器のトラブルなどで失敗している。日本の宇宙開発にとって、惑星周回軌道への投入は“8年越しの宿題”ともいえる。
あかつきの主目的は金星の気象観測だ。地球のすぐ内側で太陽を周り、大きさが同程度の「明星」は地球の兄弟星と呼ばれるが、大気や地表の環境は著しく異なる。
硫酸の厚い雲に覆われた金星は、地表の平均気圧が地球の約90倍。大気組成の約96%が二酸化炭素で、温室効果により地表の平均気温は約460度に達する。さらに、上空を秒速約100メートルの暴風「スーパーローテーション(超回転)」が吹き荒れる過酷な世界だ。
あかつきは5台の観測カメラを使い、赤外線から紫外線までの異なる波長で雲の中や地表付近を“透視”。カメラごとに観測する高度が違い、連続撮影と組み合わせて大気の流れを立体的に把握し、兄弟星の素顔に迫る。
あかつき計画をまとめる中村正人・宇宙航空研究開発機構(JAXA)教授は「惑星探査は総合力。私たちのチームは『今後こそは投入するぞ』と意気込んでいる。百パーセントの自信がある」と話す。
あかつきと同時に打ち上げられた、日光の微弱な圧力で進む宇宙ヨット「イカロス」は予定の実証実験を成功させ、6月に帰還した探査機「はやぶさ」は小惑星「イトカワ」の微粒子を持ち帰るなど、最近、太陽系での研究成果が顕著だ。あかつきの本格稼働で、太陽系が舞台の「大航海時代」は新たな段階に入る。
8年越しの宿題に最高の結果を持って答えて欲しいですね。あかつきの自律的な判断が良き方向に成される事を祈るばかりですね。

2010年12月4日土曜日

マグネシウム合金製の鋳物を製造する新たな技術

福井大学は、軽くて強度の高いマグネシウム合金製の鋳物を製造する新たな技術を開発した。鋳型に網状のステンレスを用いることで、砂や石こう、金属を使った従来の鋳型に比べ様々な形状の鋳物を作りやすい。従来より低コストで短時間に鋳造できるという。使う人によって形や大きさが異なる医療器具などの製造に向いており、企業と組んで用途を開発する。
福井大産学官連携本部の米沢晋教授らが中心となって開発した新工法は、セ氏600~700度に加熱して溶解したマグネシウム合金を筒状のステンレス製の網に流し込む。網の目を適当な大きさに調整すると合金が漏れ出さずに固まり、筒状の鋳物ができあがる。
網は柔らかく、自由に変形できるので、様々な形状の鋳物を作ることができる。例えば、球状の網の内側に、炭素繊維でできたフェルトの球を置いた鋳型を用いると水に浮く鋳物も製造できる。
新工法は、形状が少しずつ異なる複数の鋳物を短時間で作るのに適している。米沢教授らは多品種少量生産が求められる医療器具や、工業製品の試作品といった分野で需要があるとみている。
網の鋳型は時間とコストの削減にもつながる。通常の鋳型は、鋳物と同じ形をした木や発泡スチロール製の模型を砂で包み固めて製作する。鋳型として使う前に分解し、内部の木を取り外す必要がある。
新工法の場合、網で作った模型自体が鋳型となるため、この工程を省くことができる。
合金を流し込む際の鋳型の温度管理も容易になる。従来、合金が鋳型に熱を奪われて流し込んだ直後から急激に冷え、鋳型内部に行きわたる前に固まってしまう。
これを防ぐには鋳型を熱する必要があるが、合金がゆっくり冷える網の場合はこの問題が生じにくい。合金の様子が肉眼で見えるため、鋳造が成功したかどうかを常時確認できる。
マグネシウムは比重が1.7とプラスチック並みに軽い。合金の重さ当たりの強度はアルミ合金や鉄より高く、コンピューターやカメラなど軽さと強度が求められる製品に多く使われている。振動や衝撃の吸収性に優れ、リサイクル性も高いため、プラスチックの代替品としても注目される。是非企業とタッグを組んで様々な用途への活用を考えて欲しいですね。

中学3年生で英語検定1級に合格

沖縄市立宮里中学校3年生の幸喜なみさんがこのほど、英語検定1級に合格した。幼いころから得意な英語を磨き、大学卒業程度といわれる難関を突破した。中学生の1級合格は県内でもまれ。
父親が国際協力機構(JICA)に勤務し、転勤が多いため、幸喜さんはケニアで生まれ、トルコやイスラエルで暮らした経験もある。10月に高校受験のため沖縄に戻り、英検に挑戦した。
各地のインターナショナルスクールに通い、日常会話でも英語を使う環境にあったが、日本に戻ってからは自分のレベルに合った過去問を解いたり、学校の外国語指導助手(ALT)と会話して面接の練習をした。英語科担当の下條教諭は「英語力を向上させようと一生懸命だ」と話す。
両親はイスラエルに駐在し今は祖父母と暮らすが、母やイスラエルの友達から祝福の電話を受けた。幸喜さんは「今は日本語と英語ができる人がたくさんいる。それに何かプラスして力を付けて、英語を使えるような仕事をしていきたい」としっかりした目で将来を見据えた。日本の伝統文化や心を持つ事が大切なのかもしれませんね。

世界最高の発電効率の太陽電池

三洋電機は3日、住宅など市販向けで世界最高の発電効率となる太陽電池を、欧州で11年2月に発売すると発表した。従来の最高は米サンパワーが発売する21.4%だったが、三洋はこれを上回る21.6%を達成。三洋の高効率太陽電池シリーズ「HIT太陽電池」の新製品として、ドイツなど西欧諸国を中心に発売する。
三洋は13年度中に親会社のパナソニックと共同で開発した発電効率23%の次世代太陽電池を発売する計画で、住宅の屋根など狭い面積で効率よく発電できる利点を前面に出し、環境意識の高い欧州でのシェア拡大を目指す。新製品は、電気抵抗を抑えることで、夏季の高温時でも発電量が低下しないよう改良。単位面積当たりの年間発電量を、従来品より約44%向上させた。是非大きなシェアを持てるようになると良いですね。より効率の良い太陽電池の開発を更に進めて欲しいですね、

ナノバブルを発生させ水質を浄化するシステム

直径千分の1ミリ以下の極めて小さな気泡(ナノバブル)を発生させ、水質を浄化するシステムを、立命館大生命科学部の今中忠行教授(生物工学)らの研究チームが開発し3日、発表した。立命大びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)内の池で半年間、実証実験を行い、滋賀県と共同で琵琶湖の水質改善に利用する方針。
琵琶湖の湖底では酸素不足が原因でヘドロが蓄積し、水質に悪影響を与えている。今中教授は、湖底でナノバブルを発生させると、気泡に含まれる酸素をヘドロを分解する微生物に効率よく運べ、その成長を促進することを突き止めた。
ナノバブルは超音波を使ったり、加圧させたりして発生させるのが一般的だが、超音波や加圧では琵琶湖の生物に悪影響を与える恐れがあった。このため、今中教授は大阪市の機器メーカーと共同で、目に見えないセラミック製の超微細な穴から気泡を出すことで生物に悪影響を与えない装置を開発。直径千分の1ミリ以下のナノバブルを安定して出し、微生物までうまく酸素を運べるようにした。
装置は本体を水上に浮かべ、そこから延びたナノバブル発生部分を水中に沈めて使用する。太陽光発電パネルと蓄電池を備え、給電なしで作動する。
今中教授は「琵琶湖に装置を浮かべておくと、水質が浄化される。琵琶湖固有種にも悪影響を与えないため、早急に実用化を目指したい」と話している。早く実用化して実際に稼働させて欲しいですね。その結果で他の湖等にも適用して浄化を進めて欲しいですね。

鹿児島焼酎の夕べ・イン・関西

「鹿児島焼酎の夕べ・イン・関西」が大阪市のラマダホテル大阪で開催された。主催は九州新幹線全線開業PR関西地区推進会議事務局(鹿児島県大阪事務所内)。焼酎や独特の食文化など鹿児島の魅力を紹介した。
来年3月12日の九州新幹線全線開業で、新大阪駅〜鹿児島中央駅間が約4時間で結ばれ、関西と鹿児島のアクセスが向上する。これまで以上に関西と同県のビジネスや人的交流が深まることが期待されており、焼酎などの鹿児島の魅力をアピールした。
焼酎の魅力を伝えるためにマーケティングコンサルタントの西川氏が講演。西川氏は98年から鹿児島県本格焼酎マーケティング研究会の座長を務め、薩摩大使も務めている。
西川氏は「九州新幹線全線開業を機に鹿児島と鹿児島の焼酎を盛り上げていきたい。焼酎は日本を代表する文化。鹿児島でいう『だいやめ』で、日本の人々の疲れを取り、元気になってもらおう」と会場を沸かした。
だいやめとは、鹿児島弁の焼酎の晩酌のことで、疲れを取るという意味がある。
日本自体が焼酎をゆっくり飲んで疲れを取って元気になって欲しい気もしますね。

授賞式参加のため日本を出発

今年のノーベル化学賞を受ける北海道大名誉教授の鈴木章さん(80)と米パデュー大特別教授の根岸英一さん(75)が4日午前、スウェーデンのストックホルムで開かれる授賞式に出席するため、成田空港から日本を出発した。は10日(日本時間11日未明)にある。
2人は搭乗前に空港内で記者会見。鈴木さんは「一生に一度のことなので、できるだけ楽しんできたい。スウェーデンは友達も多いので会えるのが楽しみ」と話した。
根岸さんは「いまだに飛行機みたいに大きなものが飛んで降りるのが不思議なので、無事到着するように神に祈っています」と周囲を笑わせた。多いに授賞式を楽しんで来て欲しいですね。またご夫婦で参加されるのでしょうから良い思い出が残る旅行である事を祈っています。

料理マスターズ

農林水産省は今年度、日本の「食」の普及や食文化の発展に貢献した料理人を顕彰する「料理マスターズ」制度を創設したが、初受賞者7人を呼び、11月25日、都内のホテルで授与式を行った。旅館・ホテルの料理人も顕彰対象だったが、今回は選から漏れた。
料理マスターズはフランスの農事功労者がモデルとされる。ゴールド、シルバー、ブロンズの各賞を設けているが、初めての開催となるため、今年の受賞者は全員がブロンズ賞に。次のレベルであるシルバー賞はブロンズ受賞者の中から選ばれることになる。
応募は自薦・他薦を問わず受け付け、審査委員会(委員長・榊原英資青山学院大教授)で審査し決めた。同日の授与式には松木大臣政務官が出席し、メダルなどの授与や祝辞を述べた。
初受賞者となったのは、沖縄県石垣島産の食材を使った「石垣島ラー油」を開発、“食べるラー油”のブームの先駆けとなった辺銀食堂の辺銀暁峰さんや、故郷である山形県庄内地域を元気にしたいという思いから、地元の野菜、畜産物、海産物などの食材を使った「地場イタリアン」を掲げる奥田政行さんら 7人。
同省は顕彰制度を続けることで、料理人の育成、地方の農林水産業の活性化につなげたいとしている。農業にも様々な問題がありますが食文化を通じて地域を元気にしていって欲しいですね。

2010年12月3日金曜日

夢のまた夢が正夢になった

日本文化の発展に貢献した個人や団体に贈られる第58回菊池寛賞の贈呈式が3日、東京都内で行われ、宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))はやぶさプロジェクトチームなど6件が表彰された。はやぶさチームは2日に政府から感謝状が贈られたばかりで、連日の表彰となった。
贈呈式では作家生活50年の筒井康隆さんが「はやぶさチームと一緒にもらえたのがうれしい。もっとも、われわれにとってはやぶさといえば『加藤隼(はやぶさ)戦闘隊』ですが」と会場を笑わせた。はやぶさが着陸し試料採取した小惑星「イトカワ」は戦闘機「隼」を設計した糸川英夫博士にちなんだ命名で、決して無縁ではない。
はやぶさチームを代表して贈呈式に臨んだJAXAの川口淳一郎教授は、はやぶさの打ち上げから地球帰還までの7年間の苦闘を振り返り、「夢のまた夢が正夢になった。受賞は望外の喜びです」とほほえんだ。連日の受賞おめでとうございます。是非「はやぶさ」の後継機が具体的に決まって欲しいですね。

2010年12月2日木曜日

LEDの明るさをリアルタイムで変えられる装置を開発

福島大学は1日、発光ダイオード(LED)の明るさをリアルタイムで変えられる装置を開発したと発表した。小型で消費電力が少ないLEDは電球の代わりとして最近普及しているが、明るさを自在に変化させられないのが課題だった。今後、応用範囲が広がると期待される。福大は22日午後5時から、福島市の大学構内の中央広場で、実証実験を兼ねたイルミネーションの点灯を始める。
LEDは電圧をかけると光る半導体の一種。明るさは製造時の調整で決まってしまう。製品化された後に明るさを変えるには、点灯数を増減させるしかなかった。
福大はソフト開発会社「シーエー」(福島市)と協力。LEDに瞬間的に電圧をかけ、人間の目では気付かない100分の1秒単位で点滅させるプログラムを開発。点滅速度を変えると、感じる明るさが変化する目の錯覚を利用した。
実証実験では高さ10メートル、幅5メートルの木のオブジェを中心に、4500個のLEDを飾り付ける。光センサーや赤外線センサーを組み合わせ、人間の動きなどに反応して発光パターンが変化するイルミネーションをお披露目する。設置期間は未定。
開発を担当した八代勉・共生システム理工学類教授は「LEDを点滅させる技術自体は新しくはないが、人の知覚を応用した例は聞いたことがない。いずれは商品化を目指したい」と話した。是非早めに実用化(商品化)して欲しいですね。

「トミーカイラZZ」をEVとして商品化

京都大大学院生が経営するベンチャー企業「グリーンロードモータース」(京都市)が、1997年の発売後に生産中止となった人気スポーツカー「トミーカイラZZ」を電気自動車(EV)として商品化し、同大学で2日公開した。
車体には繊維強化プラスチックを採用した。ガソリン車と同水準の重さ約640キロで、EVならではの急加速、急減速を実現。「キレの良い」操作感が醍醐味だという。価格は約680万円で来年6月に販売を開始、年間100台の売り上げを目指す。
ファンの間で“幻のスポーツカー”と呼ばれる後継モデルもEVとして復活させる計画。
「トミーカイラZZ」は京都市の自動車メーカーが発売。国内外で人気を集め約200台を販売したが、その後、生産を中止した。価格的にはこんなもんなんでしょうかね?是非売り上げ目標を軽くクリヤーして欲しいですね。

ブラックホールがあと500年程度で衝突

北の空のアンドロメダ座にある巨大楕円(だえん)銀河「3C66B」(距離約2.8億光年)の中心で、二つのブラックホールが互いに回転しながら近づき、あと500年程度で衝突する状態にあることが、国立天文台、名古屋大、岐阜大のグループによる観測で分かった。1日発行の米天体物理学専門誌で発表した。
研究チームは平成15年、3C66Bの中心核の公転運動を観測し、ペアのブラックホールの存在を発見。今回、国立天文台の野辺山観測所(長野県南牧村)のミリ波干渉計と、フランスのビュール高原電波干渉計(PdBI)の観測により、2つのブラックホールが太陽と地球の距離の1000倍程度まで接近し、衝突まではあと500年程度と推定されることを突き止めた。
誕生から137億年の宇宙の時間スケールでは500年は“一瞬”。衝突直前の2つのブラックホールの存在を強く示唆する観測は世界で初めてという。小さな銀河が次々に衝突して巨大楕円銀河や巨大ブラックホールができていくとする銀河形成仮説を裏付ける成果で、研究グループはさらに詳細な観察を続ける。
500年といったらかなり未来の話ですが宇宙のスケールからいったらまばたき一瞬なんでしょうね。具体的にどんな現象がおこるのか興味がありますね。

ものづくりは国を支える基本

人類が初めて小惑星の鉱物を持ち帰った探査機「はやぶさ」の開発にかかわった大学や企業118団体に、海江田万里・宇宙開発担当相と高木義明・文部科学相は2日、功労者として感謝状を贈った。
表彰された団体のうち最も規模の小さいのが平均年齢65歳、常勤社員4人の金属加工業「清水機械」(東京都江東区)。所狭しと並ぶ旋盤などの工作機械を操る「町工場」で、約30年前から宇宙開発にかかわる。
地球に帰還するカプセルや小惑星の試料採取装置など、はやぶさの最重要部分の試作品作りを開発当初の96年から担った。代表の山崎秀雄さんは「何事も初めてだけに、研究者も頭の中で考えるだけでは分からない。はやぶさが持ち帰った微粒子並みの0.01ミリの精度で試作した」と振り返る。
今も新型ロケットの風洞実験模型や将来の探査機用部品の試作に余念がない。「小規模だが技術を持つ20~30社と連携してきたのが強み。ものづくりは国を支える基本で、良い物を作れたら怖いものはない」と胸を張る。
来年で創業100周年の潤滑剤メーカー「川邑(かわむら)研究所」(東京都目黒区、従業員約30人)も表彰された。
探査機には太陽電池パネルなどの可動部分があるが、真空の宇宙で油は蒸発するため、固体被膜潤滑剤という同社の開発品が不可欠になる。かつて造幣局の委託で金銀の精錬法を研究し、その際に生じる不純物の二酸化モリブデンが真空中で優れた潤滑剤になると発見、宇宙利用への道を開いた。国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」や多くの人工衛星に使われている。工学博士の川邑正広社長は「個々の技術にはそれぞれ歴史がある。その積み重ねが日本をつくっている」と語った。こういった中小の企業のものづくりの技術があればこそ奇跡的な偉業が成し遂げられたんでしょうね。日本のほとんどの企業は中小でしょうから、ここが元気を取り戻す事が重要でしょうね。

全119団体に感謝状

小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトにかかわった全119団体に2日、海江田宇宙開発担当相と高木文部科学相から感謝状が贈られた。
プロジェクトの主体である宇宙航空研究開発機構など20大学・研究機関、孫請けまでも含めた企業99社が対象。贈呈式で高木文科相は「はやぶさの姿は国民に夢や希望を与え、日本の高い技術力を世界に発信した」と、試料を地球に持ち帰った偉業をたたえた。
感謝状を受け取った宇宙機構の川口淳一郎教授は「地球に戻ったはやぶさのカプセルは、アポロのカプセルにも引けを取らない存在だ。先進技術を確実なものにするためにも、はやぶさの後継機の実現をお願いしたい」と、後継機の開発に理解を求めた。後継機の実現を早めに決定して欲しいですね。

ヒトiPS細胞の効率的な凍結保存液を開発

京都大再生医科学研究所の玄丞烋(げんしょうきゅう)准教授と松村和明助教のグループは1日、ヒトiPS(人工多能性幹)細胞の効率的な凍結保存液を開発したと発表した。従来法より解凍後の細胞の生存率が2倍以上高く、「iPS細胞バンクの構築などに役立つ」という。
食品添加物のポリリジンに無水コハク酸を加えた合成物質や、不凍液として用いられるエチレングリコールなどから作った。
ヒトiPS細胞は、ほかの細胞に比べ、氷の結晶によるダメージが大きい。新たな保存液は、凍結しても保存液の結晶化が抑えられて細胞への影響が少ない上、浸透圧による毒性が低いため、従来の保存液ほど凍結や解凍の作業を素早く行う必要がなく、取り扱いが簡単だという。
ヒトiPS細胞の凍結実験では、解凍後の細胞の生存率が、従来の保存液では20〜30%だったのが、新たな保存液では60〜80%に高まった。
玄准教授は「iPS細胞から分化させた体細胞や受精卵の保存にも応用が期待できる」と話している。細胞バンクの構築が早く出来るようになると良いですね。

2010年12月1日水曜日

紫黒米

高齢化が進む小さな集落の再生を手助けするため、京丹後市丹後町の上山(うえやま)集落で作られた古代米(紫黒米(しこくまい))入りの雑穀ご飯が6日から、京都大学(左京区)の学生食堂のメニューに加わる。昨年、試験販売したところ好評だったため、本格的に売り出すことになった。売り上げの一部は、上山集落の環境整備にあてる予定だ。
上山集落は山あいにあり、住人は7世帯14人(10月末現在)。ほぼ半数が65歳以上という。農林業で暮らしを支えることが難しくなっているなか、地元で農業を営む桑原さんが集落の特産にしようと、約10年前から古代米の栽培を始めた。毎年、地元の宇川小学校の5年生たちが田植えから草取り、稲刈りまで作業を手伝っている。
桑原さんは、4500平方メートルの田で数百キロの古代米を収穫し、旅館や民宿に販売してきた。2年前からは、府の「ふるさと共援活動」事業で、京都大大学院農学研究科の秋津元輝准教授のゼミが集落に入り、農作業の手伝いや資源調査などを続けている。
昨年12月、京都大の学生食堂で10キロ(2千食分)を試験的に販売し、1週間ほどで完売した。今年は200キロ(6万500食分)を用意し、6日から2カ月ほど提供する。歯ごたえのある独特の食感で風味も良い。秋津ゼミの学生たちが、古代米や上山集落を説明した「卓上メモ」を作り、食堂のテーブルに置く。
価格は、白米のライスS(180グラム)84円、M(260グラム)105円、L(360グラム)126円の各3円増しにする。上乗せ分の収益は、上山集落の再生に役立てるための基金として積み立てる。
桑原さんは「古代米の生産が、集落のみんなが食べていけるような生業になれば」と話している。大学ばかりでなく販路が大きく広がって集落が食べていけるようになると良いですね。

創造力で立ち上がらなくてはならない

大阪「正論」懇話会の第21回講演会が1日、大阪市北区のホテル阪急インターナショナルで開かれ、建築家の安藤忠雄氏が「日本の『環境・技術立国』を目指して−世界に誇れる日本」と題して講演した。安藤氏は日本が誇るべき新たな分野として、環境対策と建築などの技術を挙げ、これらを世界に発信すべきだと提唱した。
安藤氏は、日本は経済の国際競争力を失いつつある中で、「(経済大国としての)存在感がなくなり、閉塞(へいそく)感がある」と指摘。人口増加で資源、エネルギー、食料が世界的に不足しつつあり、日本が得意とする資源の再利用など環境、建築関連の先進技術が「世界に大変役立つ」と訴えた。
さらに、自身が手掛けた国内外の数々の建築を紹介しながら、「新しい文化が新しい力を生み出す。日本は経済力ではなく、創造力で立ち上がらなくてはならない」と強調した。
また、出身地の大阪についても触れ「大阪は仕事がない、不法駐車が多い、緑が少ないといわれるが、これらは市民が参加することで解決できる。大阪から世界を変えていく気持ちが大事」と呼び掛けた。創造力を持って世界に役立つ技術を開発していく事が重要でしょうね。

Miluira

工業用模型メーカーのTakayanagi(浜松市)は1日、都内で独自開発した1人乗りの小型電気自動車(EV)「Miluira(ミルイラ)」を発売したと発表した。同日から購入予約の受け付けを始めた。
ミルイラは家庭用電源により12時間で完全充電でき、35キロの距離を走れる。全長は約2.2メートルで最高時速は60キロ。往年のクラシックカーを思わせるデザインにした。価格は630万円。運転には普通自動車の免許が必要だが、車検は不要としている。
同社は従業員約10人の零細企業。2007年から電気自動車の開発を始め、これまで数千万円を投じたという。1日の発表会で高柳力也社長は「価格は高いが、わくわくして乗ってみたいと思える商品になった」と語った。
同社は半数以上の部品を浜松市周辺企業から調達。今後部品の仕様などを公開して、小型電気自動車への他企業の参入を促し、コスト削減を目指す。
多くの地元の企業の協力を得てコストを削減して価格をもう少し押さえてみたらどうなんでしょうかね。そしてMiluiraで地元を日本を元気にしていって欲しいですね。

山中―バルザン基金

京都大学iPS細胞研究所は1日、山中伸弥教授が新型万能細胞(iPS細胞)の功績で授かった賞金で若手研究者を支援する基金を創設したと発表した。山中教授の名前を冠した「山中―バルザン基金」で、5年間で総額約4000万円を若手1人に助成する。iPS細胞の研究を後押しする計画だ。
所長を務める山中教授が今年、バルザン財団(本部・イタリア、スイス)が授与する「バルザン賞」を受賞。賞金約8000万円(100万スイスフラン)の半額を基金に充てる。iPS細胞の研究を加速的に進める為にも優秀な若手の研究者が必要でしょうからもっと多くの若手に助成できるようになると良いですね。

発電効率の高い新型太陽電池

シャープは1日、発電効率の高い新型太陽電池を堺工場(堺市)で10年度中に量産すると発表した。投資額は約150億円、生産能力は年間20万キロワット。既存の葛城工場(奈良県葛城市)と二極体制で、需要増に対応する。
新型太陽電池は単結晶タイプで、太陽光を受ける「受光面」の面積を広げ、発電効率を従来の14.2%から17%に高める。将来はさらに発電効率を20%以上にする方針だ。他工場での増産も検討する。
シャープは3月、堺工場で薄膜型太陽電池を年産16万キロワット体制で生産を開始。環境意識の高まりや政府の補助金制度による需要増に応えるため、国内での生産ライン新設を検討してきた。葛城工場はフル稼働状態で生産ライン増設が困難なことから、堺工場で量産することにした。
今回の量産で、太陽電池の10年度の販売量を09年度比6割増の130万キロワットに引き上げる。韓国や中国が日本を追い抜こうと躍起になっていますから発電効率を更に向上させ良い製品を作り出して欲しいですね。

先端医療機器開発・臨床研究センター

キヤノンは1日、京都大学の医療機器開発施設の建設や人材育成を支援するため5億円を寄付すると発表した。京大が新設する「先端医療機器開発・臨床研究センター」(2011年5月に完成予定)は臨床研究から薬事申請まで手がける。新施設を拠点に先端の画像診断装置や関連技術を共同で開発し、早期実用化を目指す。
キヤノンと京大は06年から10年計画で画像診断装置の共同開発プロジェクトを進めている。同社は新施設に研究者を常駐させ、目の病気を高精度に見つける検査装置、従来製品と比べ痛みがなく乳がんを検査できる「光超音波マンモグラフィー」などを開発する。キャノンの得意とする分野と京大の医療分野がタックを組んで画期的な医療機器を誕生させて欲しいですね。