九州大学の小江教授らの研究グループは、電極の触媒に白金を使わない燃料電池を開発した。安価なニッケル系の触媒を利用し、生産コストを抑えられるのが特長。白金を使う従来の燃料電池に比べ、発電能力が低いため、触媒の改良を進めて実用化を目指す。
燃料電池は水素と酸素を反応させて電気をつくる。触媒はこの反応を促す役割を担う。従来の燃料電池は触媒に白金を主に利用するが、価格は1グラム当たり4000円台後半と高い。燃料電池車の触媒に必要な白金は1台につき100グラム程度とされており、使用量を減らす技術や代替素材の開発が求められている。
研究グループはニッケル・ルテニウム化合物を触媒とする燃料電池の基礎技術を開発した。同化合物は白金よりも電気抵抗が大きいため、白金を使う従来の燃料電池に比べ、発電能力は最大でも25分の1にとどまる。一方、ニッケルの価格は白金の1000分の1以下と安く、発電能力を高めて実用化できれば、燃料電池価格の大幅引き下げにつながることが期待される。
ぜひ、実用化に向けてさらなる研究を進めて欲しいですね。
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