2011年9月13日火曜日

1ドル=60円台に突入する可能性

「ミスター円」として知られる榊原英資元財務官はCNNのインタビューに答え、外国為替市場で続く記録的な円高をめぐり、為替介入では対応できないとの見方を示し、円高を活用する発想への転換が必要だと述べた。
榊原氏は、効果的かつ継続的な介入には他国からの協力が不可欠だと指摘。米政府が暗にドル安政策を進めている現状で、協力を得ることは難しいと語った。
榊原氏はそのうえで、円高は今後も当分の間続き、1ドル=60円台に突入する可能性さえあるかもしれないとの見通しを示した。
欧州の債務危機や米経済の停滞など不安定要因が目立つ世界経済の中で、円は比較的安全な資金の逃避先とみられている。その結果、円相場は戦後最高値を更新する水準まで達した。欧米への輸出に依存してきた日本の製造業は深刻な打撃を受けている。日本政府は8月4日に単独介入を実施したものの、その効果は限定的だった。
スイスはスイス・フラン高の抑制に向けて無制限の介入策を発表したが、榊原氏によれば、日本に同様の選択肢はない。経済の規模がスイスよりはるかに大きく、介入資金がもたないからだ。
榊原氏は、日本に残された解決策は製造業のグローバル化だと主張する。円高のチャンスを利用して海外に生産拠点を設け、M&A(企業合併・買収)を積極的に進めてグローバルな成長を目指すべきだという。同氏は、真のグローバル企業になれば為替レートに左右されることはないと強調した。円高を逆手に取った大胆な発想が必要なのかもしれませんね。

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