東京大学大学院医学系研究科田口研究室は、7月14日、三井情報(MKI)と共同で、大量の質量分析データから生体内脂質分子を一括して自動同定するツール「Lipid Search」の開発に成功したと発表した。MKIは、脂質解析の研究に取り組む製薬メーカーや食品メーカー向けに販売を開始した。税別価格は400万円(初年度年間保守費込)。
「Lipid Search」は、東大田口研究室が開発した脂質データベースをもとに、MKIがもつ波形解析ソフトウェア「Mass Navigator」を質量分析データの読み込みに利用し、脂質の同定までを自動で行うソフトウェア。核酸や蛋白質だけでは説明できない複雑な生命現象の解明や、メタボリックシンドロームや動脈硬化などの脂質関連疾患の病態解明、病態の進行度や生活改善の指標となるマーカー探索が加速すると期待されている。
今後は、解析対象(グリセロリン脂質、スフィンゴ脂質、グリセロ脂質以外の脂質)を拡張し、試料間の多変量解析機能を加えることで、脂質の統合的な解析ができるリピドミクスプラットフォームを構築する予定。脂質に関連した同定が自動的に行えることで脂質に関連する疾病などの解明などが今後進むと良いですね。
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