発泡スチロールの漂着ごみを燃料に変えて再利用する国内初の実証実験「宝の島プロジェクト」が、沖縄県竹富町・鳩間(はとま)島で進んでいる。人口51人の小さな島の大きな挑戦が注目を集めている。
実験は社団法人・日本海難防止協会が日本財団の支援を受け、昨年11月にスタート。燃料になるのは、漂着ごみの約4割を占める発泡スチロールだ。竹富町の他の島では発泡スチロールを石垣市の施設まで運んでごみとして処理しており、1立方メートル当たり約1万2000円の処理費がかかっている。
鳩間島では、海岸近くに設置した油化装置で、漂着した発泡スチロールを加熱、分解して可燃性のスチレン油を抽出。それに軽油を混ぜてディーゼルエンジンやボイラー、焼却炉の燃料にしている。油化装置の燃料にもごみを使っており、処理費が節約できる。発泡スチロール1キロ当たり約1リットルの油がとれるという。設備費など総事業費は5500万円。
回収を担当するのは、島民らでつくるNPO「南の島々(ふるさと)守り隊」(11人)など。月1回程度、海岸の清掃を行っており、一回に約10立方メートルも集まるという。メンバーの大城さんは「やっかいもののごみを資源化し、宝の島へ。島おこしにもつなげたい」と意気込む。
同様の装置は、長崎県・対馬も導入しており、8月から本格稼働する。日本海難防止協会は、移動式油化装置の開発も計画しており、大貫伸(しん)・主席研究員は「漂着ごみは景観だけでなく、環境への影響も深刻。国内外に鳩間島方式が広がれば」と期待している。是非宝の島にするべく頑張って下さい!
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