がん細胞周辺の血管を再生することで、抗がん剤の効果を高める新たな治療法を、旭川医科大の水上裕輔講師らのグループが開発した。治療が難しいすい臓がんなどに効果が期待できるといい、マウスを使った実験の成果が13日付の米科学誌キャンサーリサーチ電子版に掲載される。
研究では、がん細胞周辺にできる血管が不完全なことに注目。マウスの骨髄から血管の再生を促す細胞を取り出して再び体内に戻したところ、血管の機能が正常化し、抗がん剤が届きやすくなる効果が得られたという。
近年のがん治療は、酸素を運ぶ血管の発達を抑え、増殖や転移を防ぐ方法が脚光を浴びているが、酸素が少ない環境にも順応するすい臓がんなどへの対処が課題となっていた。
今回の治療法を施したマウスでは、薬が効きにくくなる低酸素の状態も改善され、抗がん剤を排除する遺伝子が50%以上低下したという。手術が難しいといわれているすい臓癌等に効果が期待できるというのは朗報ですね。
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