2010年6月9日水曜日

FGF—2

骨折した患部に細胞増殖を促すたんぱく質を注入すると、治癒を大幅に早める効果があることを、東大病院のグループが臨床試験で確かめた。
すねの骨折では治療期間が約4週間短縮。実用化すれば、松葉づえが必要な期間を短くでき、糖尿病などが原因で骨折が治りにくくなっている人の治療にも役立ちそうだ。
同病院整形外科・脊椎(せきつい)外科の中村耕三教授らは、骨や皮膚の細胞を増殖させるFGF—2というたんぱく質を利用。国内48施設の協力で、治療に時間がかかる、すねの骨を骨折した直後の患者71人を対象に、FGF—2を患部に注射した47人と、注射しなかった24人とで効果を比較した。
その結果、FGF—2を注入した患者は14週間で半数が治癒。24週間後に治りきらなかったのは1人だけだった。一方、注入しなかった患者のうち半数は治るまでに18週間かかり、24週間後も4人が完治しなかった。
グループの川口浩准教授は「骨折が治りにくい人は繰り返し折れたり、骨が変形したりしやすい。今後、最終的な臨床試験を実施し、早期の実用化を目指したい」と話している。タンパク質ですから体への悪い影響はないんでしょうね。是非実用化に向けて更なる臨床試験を進めて欲しいですね。

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