2010年6月30日水曜日

発がん物質を送り込む仕組み解明

胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌が、胃の細胞内に発がん物質を送り込む仕組みを畠山昌則・東京大教授(微生物学)の研究チームが解明した。菌が胃の細胞膜を「畳返しの術」のように反転させ、現れた細胞膜の裏側に発がん物質を結合させるという。米科学誌に発表した。
人の細胞膜は二重の脂質からなり、内側の膜はホスファチジルセリンという脂質でできている。
研究チームの紙谷尚子助教らが、ピロリ菌に感染した細胞を観察したところ、菌が接触した細胞膜の部分だけが反転して、ホスファチジルセリンが表に出た。そこに、菌から分泌された発がん物質が結合。そのまま再び反転して、細胞内に運び込まれた。
畠山教授は「ピロリ菌がどうやって発がん物質を細胞内に侵入させるかは不明だった。今回、忍者のように巧みな方法をとっていることが分かった」という。ピロリ菌は抗生物質で除菌できるものの、成功率は7〜8割で、新たな予防、治療法の開発につなげたい考えだ。是非新たな予防法を確立して欲しいですね。

頑張れ日本!!

サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会は第19日の29日、決勝トーナメント1回戦の残り2試合があり、日本(E組2位)は当地のロフタス・バースフェルド競技場でパラグアイ(F組1位)と、ともに初のベスト8進出を懸けて対戦。互いに決定機を生かせず0‐0で後半を終え、延長戦に突入した。パラグアイに支配されている場面が目立ちますがなんとか好機を掴んで勝利してほしいですね。頑張れ日本!!

2010年6月29日火曜日

C−RET

先天性難聴を引き起こす遺伝子の一つを特定したと、中部大の加藤昌志教授、大神信孝講師(いずれも環境衛生学)らが29日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。この遺伝子の活性化により聴力を回復できることがマウス実験で確認できたといい、治療や予防法の開発につながる可能性があるという。
先天性難聴は千人に1人の割合で起きる。多くは内耳器官の神経に問題があり、遺伝子の異常が原因とみられているが、詳しいメカニズムは未解明で治療法も確立されていない。
研究チームは、神経を成長・維持する働きのある遺伝子「C−RET」に着目。この遺伝子の機能を低下させたマウスの聴覚神経を調べると、内耳器官の中で音情報を伝達する神経の一部の細胞数が半減し、難聴になっていることが分かった。逆に遺伝子の働きを活性化させると、細胞数が戻り聴力が回復していたという。
人の先天性難聴の患者を調べたところ、この遺伝子の働きの異常による難聴とみられるケースが確認できたという。早く臨床に使える段階まで実用化されていくと良いですね。

姿勢制御装置が正常に作動

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、太陽の光の圧力を帆に受けて飛行する宇宙ヨット「イカロス」の姿勢制御装置が正常に作動したことを、機体の全景写真で確認したと発表した。今後、光の圧力だけで軌道を変える世界初の試験を行い、宇宙ヨットの飛行技術を磨く。 装置は、帆の縁の部分につけられた「液晶デバイス」と呼ばれる薄い膜状。企業の会議室などで使われている、電気を切るとすりガラスのように不透明になる「瞬間調光ガラス」と同じ仕組みだ。通電しないと光が乱反射し、帆の受ける力がその部分だけ弱くなって帆の向きが変わり、進路変更できる。中央の円筒形の本体から放出された2機目の使い捨てカメラで機体を撮影。非通電部分が白く見えることで装置の作動を確認した。今後の省エネ宇宙飛行の中心になるかもしれない航法ですから様々な試行をして欲しいですね。

唾液検査

慶応大先端生命科学研究所(山形県鶴岡市)は28日、唾液検査で口腔がんや乳がん、膵臓がんを高精度で発見する技術を開発したと発表した。米カリフォルニア大との共同研究。唾液は血液などと違い、体に負担をかけずに採取できるのが利点で、今後は実用化に向けて、より安価で簡便に検査できる機器の開発に取り組むとしている。痛くもないし体の負担もないですから早期発見にかなり結びつくのではないでしょうかね。早く実用化して欲しいですね。

2010年6月28日月曜日

18ミクロンのラベルを開発

サントリーは28日、国産のペットボトルの商品ラベルとしては“最薄”となる18ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)のラベルを開発したと発表した。9月下旬以降、同社のミネラルウオーター「天然水」の2リットルボトルに採用し、来春からは500ミリリットルボトルでも使う。このラベルの採用でプラスチックの使用量を大幅に減らせ、年間のCO2(二酸化炭素)を、一般世帯34世帯から出る分に相当する170トン削減できるという。
ペットボトルのラベルでは伊藤園の「お〜いお茶」の20ミクロンがこれまでの国内最薄だったが、サントリーの新ラベルが、それより2ミクロン薄くなり最薄となった。サントリーの最薄ラベルは、同社の従来品(30ミクロン)より40%薄くした。どこまで薄く出来るのか分かりませんが環境に優しい商品開発をますます進めていって欲しいですね。

iPS細胞を自動培養する装置

さまざまな組織や臓器になるヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)を自動培養する装置を、川崎重工業と国立成育医療研究センター、産業技術総合研究所が世界で初めて開発し、28日、報道陣に公開した。同品質のiPS細胞を安全で大量に培養できる。作成コストが削減され、再生医療などの発展に役立つと期待される。
iPS細胞は体細胞に複数の遺伝子を組み込むなどして作られる。ほぼ無限に増やせる一方で、さまざまな種類の細胞に変化しやすく、手作業で品質を保つのが難しかった。
装置は縦2.1メートル、横2.2メートル、奥行き1.4メートル。シャーレと呼ばれる円形の容器にiPS細胞を入れると、装置が培養に使用する物質を毎日交換し、約1週間で増殖していっぱいになった細胞の一部を切り取って別の容器に移す。1台で29〜87枚の容器を同時に扱うことができる。また、未分化の細胞だけを取り出して培養することも可能という。
産総研の浅島誠・幹細胞工学研究センター長は「iPS細胞の標準化に役立ち、研究全体を大きく加速させる」と話す。早く稼働させて実際の現場で使えるようになると良いですね。

2010年6月25日金曜日

3—1で快勝

サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会第14日の24日(日本時間25日未明)、グループリーグE組の最終戦、デンマーク—日本戦が行われ、日本が3—1で快勝した。
日本は、勝ち点3で並んでいたデンマークとの直接対決を制して2勝1敗の勝ち点6とし、E組2位で2002年日韓大会以来2大会ぶり2度目の決勝トーナメント進出を決めた。
日本は17分、本田が右サイドからのFKを左足でゴール左隅に直接決め、先制した。
さらに30分には、遠藤がゴール正面からのFKを右足でゴール右隅に直接放り込み、2点目を挙げた。
これに対し、デンマークは81分、トマソンがPKのこぼれ球を自ら押し込み、1点を返した。
しかし、日本は87分、ペナルティーエリア内で本田のパスを受けた岡崎が左足で落ち着いて流し込み、試合を決定づける3点目を奪った。ともかくおめでとうございます。W杯直前はどうなる事かと思いましたが一戦一戦ごとに大きく成長している姿が印象的ですね。次は決勝トーナメント(パラグアイ戦)ですね。是非次のステップに向けて頑張って下さい。そしてもっと長く楽しませて下さい!

2010年6月24日木曜日

微量の気体

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日、小惑星探査機「はやぶさ」から分離され、小惑星「イトカワ」の微細な砂などが入っている可能性がある試料回収容器を開封、微量の気体を採取したと発表した。気体の種類や、イトカワに関係するものかどうかなどは不明。今後、分析を急ぐ。
開封作業は同日、JAXA宇宙科学研究所(相模原市)で始まった。JAXAによると、採取された気体は、イトカワの微細な砂から揮発したものか、地上で輸送中にごく小さなすき間から入り込んだ空気か、いくつかの可能性があるという。
JAXAでは、1週間ほどかけて開封作業を実施。7月以降に容器内に物質が入っているか確認し、あった場合は採取や簡易分析を行う。イトカワの試料かどうかなどを確認する本格的な分析は8月以降になる。様々な検討の余地があるでしょうがイトカワに関係する気体だと良いですね。是非地球の起源の解明につながる発見がなされる事を期待しています。

2010年6月23日水曜日

2ミリのがん細胞の発見

群馬大と日本原子力研究開発機構は22日までに、陽電子放射断層撮影(PET)の新たな診断薬を開発し、マウス実験で2ミリのがん細胞の発見に成功したと発表した。副腎がんや小児がんの一種で早期発見が期待できるという。
研究チームは、がんに集まる性質を持つ有機化合物MBBGと、放射線を発する臭素76を合成。副腎に発生する褐色細胞腫と小児がんの一種である神経芽細胞腫がアドレナリンを分泌する特徴を利用し、アドレナリンの原料と構造が似た新検査薬を細胞に取り込ませ、がんを浮かび上がらせた。
がん診断のPET検査薬は、製造から2時間で放射線量が半分になり効果が薄れるが、新検査薬では16時間に延びるため、遠隔地の医療機関でもPET検査が可能になる利点もあるという。臨床実験段階まで早く進むと良いですね。

14件の大型プロジェクト

文部科学省は22日、世界トップレベルの研究拠点作りを目指す「最先端研究基盤事業」で、補助対象となる14件の大型プロジェクトを発表した。
1〜3年間で事業総額は564億円、うち今年度予算で280億円を支援する。
最高額は、高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)が持つ大型加速器の増強費で、3年間で100億円。加速した電子と陽電子の衝突頻度を高め、物質や力の成り立ちを説明する現在の「標準理論」を超える現象を明らかにする。
東京大が計画する「重力波」の検出施設(岐阜県飛騨市)には3年で98億円が補助される。重力波はアインシュタインが予言した時空のゆがみを伝える波で、世界的に検出に向けた研究が進んでいる。このほか、地球温暖化対策や健康医療に関する基礎的な研究課題も採択された。
同事業は、昨年の補正予算に盛り込まれた2700億円の研究基金を、民主党政権が1500億円に減額して捻出(ねんしゅつ)した資金の一部で創設された。若手研究者の支援策も選定基準にした。画期的な研究成果を期待したいですね。

2010年6月22日火曜日

発電効率1割向上!!

太陽電池の原材料になるシリコン結晶から金属不純物を効率的に除去し、光のエネルギーを電力に変換する効率を高める技術を、大阪大産業科学研究所の小林光教授らの研究チームが開発した。発電効率を1割程度、向上できると見込まれ、すでに国内外のメーカーが技術の導入を検討しているという。
小林教授らは、シリコン結晶をシアン化水素の水溶液に1〜2分間入れておくだけで、不純物除去と欠陥消滅の2工程を同時に行えることを発見した。欠陥部分にシアン化物イオンが強く結合するため、光に長期間さらされても太陽電池の劣化が少ない長所がある。
すでに関連特許を出願中で、小林教授は「1割の発電効率向上は費用の1割削減に直結する。この技術を世界標準にしていきたい」と話している。変換効率が問題とされる太陽電池ですから一割の効率アップは凄いですね。是非世界標準にして欲しいですね。

2010年6月21日月曜日

塗るワクチン

インフルエンザウイルスのように鼻やのどの粘膜から感染する病原体を防ぐため、粘膜の免疫力を高める「塗るワクチン」として利用できる素材を、東京大や大阪府立大などの研究チームが開発した。 21日発行の科学誌「ネイチャー・マテリアルズ」に掲載された。
ワクチンを注射すると、抗体が血液中にできるが、インフルエンザウイルスは血管から離れた粘膜表面で増殖するため、効果が弱い。粘膜で働く抗体を作るには、粘膜の表面にウイルスや細菌の断片を長期間、付着させる必要があるが、鼻水などですぐに流されてしまうのが課題だった。
東大の清野宏教授らは粘膜がマイナスの電気を帯びていることに着目し、グルコースなどから、プラスの電気を帯びたゼリー状の物質を合成。この物質に毒性を無くしたボツリヌス菌や破傷風菌の破片を混ぜてマウスの鼻の中に塗ると、粘膜に10時間以上残り、粘膜と血液中の両方に、菌を退治する抗体ができた。
塗るワクチンは各国で研究が進められているが、ウイルス感染や副作用のおそれがあると指摘される。清野教授は「効果が高く副作用の少ない次世代のワクチンとして期待できる」と話している。注射の痛みから解放されると良いですがね。

2010年6月19日土曜日

世界気象機関IMO賞

気象学の発展に貢献した科学者に贈られる今年の「世界気象機関IMO賞」を、松野太郎・海洋研究開発機構特任上席研究員(75)が受賞することが決まった。
気象庁が18日発表した。日本人の受賞は初めて。松野氏は、熱帯地方の大気や海水の動きをモデルを使って理論的に説明し、地球温暖化の予測に貢献。2007年には、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4次報告書の作成にも参加した。日本発の快挙おめでとうございます。

2010年6月18日金曜日

1ミリ・メートル以上の試料なし

小惑星イトカワに着陸した探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルには、1ミリ・メートル以上のイトカワの砂粒や石のかけらは入っていないことがわかった。
宇宙航空研究開発機構が18日、エックス線を使った検査で確かめた。
宇宙機構のはやぶさプロジェクトチームは同日夕、カプセルが破損していないかをエックス線で検査した。1ミリ・メートル間隔で調べたところ、カプセル内の密閉容器は壊れていなかったが、その中に砂や石などの試料はみつからなかった。
はやぶさは、2005年に小惑星イトカワに着陸した際、表面の砂などの採取を試みた。しかし、装置がうまく働かなかったため、いまは0・01〜0・1ミリ・メートルほどの小さな試料が入っていることに望みをかけている。
今後、カプセルを解体して密封容器だけを取り出し、エックス線で再度検査。その後、開封して詳しく内容物を調べる。中に試料が入っているかどうかが判明するまでには、数か月かかる見通し。僅かな試料からも様々な情報が得られると聞きますから小さな試料でも入っているを期待したいですね。そんな小さなサイズの試料ですから見つけだすのに数カ月を要するんでしょうね。

世界最高性能の移動度を持つゲルマニウムトランジスター

科学技術振興機構(JST)課題解決型基礎研究の一環として、東京大学 大学院工学系研究科の鳥海 明 教授らは、世界最高性能の移動度を持つゲルマニウムを用いたトランジスターを開発しました。
現在使われているトランジスターはシリコンを用いたものが主流ですが、次世代に向けてその性能を抜本的に凌駕(りょうが)する技術の開発が望まれていました。
その中でゲルマニウム単結晶におけるキャリア移動度は、電子、正孔ともにシリコンよりも格段に優れていることから、ゲルマニウムトランジスターが注目されています。しかしゲルマニウムでは、シリコンのように容易で安定な“ゲート絶縁膜の作成”が困難でした。
そこで本CRESTチームは、ゲルマニウムでゲート絶縁膜を作成する方法を、材料科学的な新たな観点で設計し、これによって従来のシリコントランジスターと比べて移動度が約2倍に上がることを実証しました。
今回開発された技術は、低電圧で高性能に動作するトランジスターの開発につながるものであり、シリコンで培われてきた情報通信技術の飛躍的発展に役立つことが期待されます。
本研究は、2010年6月15日から17日(米国ハワイ時間)に米国・ハワイで開催される「VLSIテクノロジーシンポジウム」で発表されます。
是非高速・低消費電力デバイス実現に向けた研究をさらに進めていって欲しいですね。

報われる結果が出るといいですね

小惑星探査機「はやぶさ」の試料カプセルが17日深夜、チャーター機でオーストラリアから羽田空港に着いた。
カプセルはトラックに移し替えられ、18日未明に宇宙航空研究開発機構の分析施設(神奈川県相模原市)に到着する。
14日に同国南部のウーメラ砂漠で回収されたカプセルには、小惑星イトカワで採取を試みた砂や微粒子が入っている可能性がある。これらを分析することで、初期の太陽系の成り立ちを解明できると期待される。
カプセルは輸送時に破損しないよう、窒素で満たした風船の中に入れられ、さらに振動を吸収する専用ケースに収納。日本時間17日午後2時20分ごろ、ウーメラ空港でチャーター機に積み込まれた。宇宙機構で進める砂などの分析は、地球上の物質が混入しないよう細心の注意が必要なため、数か月かかるという。
一方、宇宙機構では18日午前0時過ぎから、カプセルの帰還を祝う相模原市主催のセレモニーが開かれた。正門には「夢と希望をありがとう はやぶさ」と書かれた横断幕。プロジェクトマネジャーの川口淳一郎・機構教授(54)は、市職員から「無事帰還、おめでとうございます」と花束を贈られると、満面の笑みを浮かべ、「ありがとうございます」と頭を下げていた。7年間のハヤブサとスタッフの苦労が報われる結果が出るといいですね。

2010年6月17日木曜日

高ミネラル水

室戸海洋深層水から脱塩調整した高ミネラル水が、胃がんなどの原因の一つとされるヘリコバクター・ピロリ菌の活動をを抑制する効果があることを、高知大学医学部と赤穂化成が共同研究で確認し、このほど米国微生物学会で発表した。
ピロリ菌は、人間の胃内に持続感染する菌で、慢性胃炎や胃潰瘍(かいよう)、胃がんなどの要因となることがわかっている。
共同研究では、ピロリ菌に感染している成人男女23人を対象に、海洋深層水から塩化ナトリウムを取り除き、硬度を調整した5種類の高ミネラル水を1日1リットル、10日ずつ飲んでもらい、ピロリ菌への影響を検証した。その結果、被験者の91%が5種類いずれかの高ミネラル水でピロリ菌を7%以上抑制する効果があったという。
市販のミネラル水も同様に検証したが、抑制効果があったのは被験者の28%にとどまった。
高知大学医学部(病態情報診断学講座)の竹内啓晃講師は、ピロリ菌の効果に着目し、2007年度から海洋深層水の生体への影響を赤穂化成と共同研究してきた。
赤穂化成は「海の深層水 天海の水」など、高知県の室戸岬沖でくみ上げた海洋深層水を使ったミネラル水を商品化している。もう少し研究を進めて抑制率をアップしてもらえると良いでしょうね。

2010年6月15日火曜日

カメルーンを破る!

サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会第4日は14日、1次リーグE組の日本(世界ランク45位)—カメルーン(同19位)がブルームフォンテーンのフリーステート競技場であり、日本が1—0でカメルーンを破り、2大会ぶりの決勝トーナメント進出へ向けて好発進した。
日本は前半39分、松井の右クロスをワントップとして出場した本田が左足で決めて先制。この1点を守りきった。 シュート数が5本だったという事ですから数少ないチャンスを生かしてよくゴールしたと思います。それを全員で守りきっての勝利おめでとうございます。これで決勝トーナメントに進めるわけではないとは思いますが大きな勝利であったと思います。次のオランダ戦も頑張って欲しいですね!

2010年6月14日月曜日

回収完了

宇宙航空研究開発機構は14日、オーストラリア南部ウーメラ付近の砂漠に落下した小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルを回収してヘリコプターで輸送、回収作業拠点施設に運び込んだ。
回収に当たった研究者によると、小惑星「イトカワ」の砂が入っている可能性があるカプセルに、破損や異常はないという。
また、近くでは、パラシュートを広げたときにカプセルから外れた耐熱構造の外殻も見つかった。15日以降に回収する。
14日午後、研究者ら8人がヘリで落下点付近に到着。カプセルに付いている火薬などの危険物が安全な状態かどうか調べた上で、専用のコンテナに入れ、ヘリで拠点施設まで運んだ。大気圏突入後、外殻が外れたカプセルは直径約30センチ、高さ約15センチで、重さは約6キロ。
この後カプセルは拠点施設で厳重に梱包され、順調なら17日にチャーター機で日本へ向けて出発。18日には相模原市の宇宙機構の分析施設に運ぶ予定。担当者は、砂が入っていた場合は9月ごろまでにイトカワのものと確定したいとしている。
はやぶさは2005年にイトカワに着陸。地表の岩石を砕いて飛び散らせてカプセルに取り込むための金属球2個の発射はできなかったとみられているが、着陸の衝撃で舞い上がった砂が、カプセルの開口部から中に入った可能性があるという。
ほんの僅かであっても分析が出来るようですので期待が持てますね。是非地球の起源等が解明されると良いですね。

瀬川泰代さん

難病のジストニアで右手の自由を奪われたエリザベト音楽大(広島市中区)の研究生瀬川泰代さん(22)は、左手だけで鍵盤をたたきながら、一つひとつの音を際立たせ、複雑に絡ませながら、哀歓を帯びた演奏を繰り広げる。 右手をひざに置いてピアノに向かい、左手だけを鍵盤に載せる。5本の指は独立した意志を持ったように動き、旋律と伴奏を、ペダルで音を残しながら巧みに弾き分け、綿密に構成された曲に命を与える。
左手のためのピアノ曲「タピオラ幻景」(吉松隆作曲)。瀬川さんが同大を代表して出演する「広島市新人演奏会」(広島市文化財団主催)の演目だ。「左手でこれだけの表現ができることを知ってもらいたいんです」。瀬川さんはそう思いを語る。
瀬川さんと同じジストニアを発症し、左手の演奏に取り組む世界的なピアニスト智内威雄さん(33)(大阪府)は、左手のためのピアノ曲の譜面を100曲以上所有しているという。
智内さんは「音が少ない分、一音一音に演奏者の資質が問われる。だから人の心にしみいるんです」と話す。両手が使える人でも、左手のピアノ曲に魅力を感じて取り組む人は多いという。
瀬川さんは高校3年のときに右手が硬直したような異変を感じ、大学1年の秋にジストニアと診断された。医師から「治る見込みはない」と告げられ、1年ほどは練習に身が入らず、ピアノを華麗に弾きこなす音が聞こえてくると耳をふさぎたくなったという。
そんな時、県内の演奏会で智内さんに出会い、その演奏に心を揺さぶられた。帰宅後、メールを送ってみると、すぐに返信が来て、思いがけず、智内さんのレッスンを受けることになった。ラベルやスクリャービンなど、片手でも演奏できる曲はたくさんあった。現在も月に1度、大阪に通い、教えを受ける。
瀬川さんは「以前は『両手で弾けたら』との思いもあった。今は違う。左手だけの曲には人を感動させる力があると思っています。もっともっと練習をし、大曲もこなしたい」と夢を広げている。
瀬川さんが出演する広島市新人演奏会は19日午後1時半から、東区民文化センターで開かれる。入場料は一般1000円(当日200円増)、小中高校生無料。演奏会の問い合わせは広島市文化財団(082・244・0750)へ。是非多くの方々に感動を与えて欲しいですね。そしてやれば出来るという世界を伝えて欲しいですね。是非多くの方がすばらしい演奏に耳を傾けて欲しいです!!

ロボティクス・オートメーション賞

電気・電子分野で世界的に権威のある米国電気電子学会(IEEE)の「ロボティクス・オートメーション賞」を、名古屋大学大学院工学研究科、福田敏男教授(61)=マイクロシステム工学=が受賞した。
産業分野でのロボット開発に貢献した研究者に贈られる賞で、日本人では工作機械メーカー、ファナック創業者の稲葉清右衛門氏に次いで2人目の受賞。
名古屋大によると、福田教授は複数のロボットが協調して作動するシステム研究の基礎を築いた。成果は医療用血管治療ロボットなどに応用、実用化されている。過去30年の先駆的研究が評価されたという。名大頑張っていますね。世界的に評価される研究者・技術者をどんどん輩出して欲しいですね。

小惑星の土を持ち帰る

「小惑星の土を持ち帰る」。世界初の挑戦的な構想が浮かんだ平成4年ごろ、成功を確信する関係者は少なかった。それでも提案は認められ、約127億円という探査機としては低予算で機体を完成させた。
はやぶさは小惑星探査という科学的な目的だけでなく、電気推進のイオンエンジンや自律航行技術などを検証する工学実験機でもあった。投入された技術の多くは独自に開発された。それらは将来の探査に役立ち、イオンエンジンの長時間運転や小惑星での離着陸といった成果は今後に受け継がれる。
約7年間の飛行はトラブルの連続で「もうだめか」と思わされる瞬間もあった。その度に技術者の機転と粘り強い運用管制で乗り越えた。想定した目標を達成したこと以上に、想定外の苦難を乗り越えた経験は自信につながる。特に、現場で立ち会った若手研究者・技術者らに大きな刺激となっただろう。
それらの財産は既に、後継機「はやぶさ2(仮称)」へと生かされつつある。文部科学省やJAXAの首脳も計画実現に前向きで、来年度予算に盛り込まれれば26年にも別の小惑星に向けて旅立つという。
世界の宇宙探査は水星や火星、木星など月よりも遠くを目指す時代を迎えている。日本も、5月に金星に向けて探査機「あかつき」と太陽光の微弱な圧力で進む世界初の宇宙ヨット「イカロス」を船出させた。
はやぶさは、惑星探査をリードしてきた米国、ロシアも及ばない実績を残した。日本は自信を持って、太陽系の「大航海時代」に乗り出すことができる。本当にお疲れさまでした。あなたによって若手の研究者や技術者が得た経験は今後の日本の宇宙開発に大きな恩恵をもたらしそうですよ!本当にありがとう!!大きな夢を抱いて、それを実現していって欲しいですね。

2010年6月12日土曜日

研究者40名でお出迎え!

地球への帰還が迫る小惑星探査機「はやぶさ」の着陸を待ち受ける宇宙航空研究開発機構の前線本部が11日、報道陣に公開された。
前線本部は、砂漠の村ウーメラの北西45キロ・メートルにある豪軍実験場の一角にある。軍の管理施設に間借りする形で設置され、日本から派遣された研究者約40人が準備を進めている。
実験場は日本の本州の半分以上の広さ。13日の帰還当日は、実験場の南東部に位置する着陸予想地点の周辺8か所に、カプセルから出る電波や光跡を追跡するチームを配置。熱源を探す機器を積んだヘリコプターも飛ばし、位置を特定する。
翌日、ヘリコプターでカプセルを回収して前線本部に運び、クリーンルームで泥や危険な部品を取り除く。その後、窒素を詰めた風船に封じ込め、さらに2重構造の免震箱に入れ、チャーター便で日本に運ぶ計画だ。
これまで4回のリハーサルを終了。宇宙機構の国中均教授は「地上でできることは、すべてやった。必ずカプセルを日本に持ち帰る」と自信を見せた。カプセルには、小惑星イトカワで採取した砂やちりが入っている可能性がある。ある程度絞り込んでいるとはいえ広大な土地のどこに落ちるか追跡し特定するのも大変でしょうね。宇宙の起原につながるような発見がなされる事を期待しましょう!

帆の展開に成功

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、世界初の宇宙ヨット実証機「イカロス」が、帆の展開に成功したと発表した。展開作業は3日に開始。円筒形の機体を回転(最速で毎分25回転)させ、側面に収納されていた樹脂膜を遠心力で伸展させて、約14メートル四方の帆が完全に広がったことを確認した。
イカロスは太陽光が持つ微弱な圧力を帆で受け止め、燃料を使わずに飛行する小型ソーラー電力セイル実証機。帆の展開で、イカロス計画は「最大のヤマ場」を越え、宇宙ヨットとして本格的な航行がはじまる。金星付近に到達するまでの半年間、帆にはり付けた太陽電池の発電能力やソーラーセイル(太陽帆)による加速、軌道制御技術などを検証する。
計画をまとめるJAXAの森治助教は「世界初の宇宙ヨットが誕生したので、今後の見本になるようなクルージングをしていきたい」と話した。様々なデータを取って宇宙ヨットとしての見本となるような実績を残して欲しいですね。無事に金星までの快適なクルージングをしていって欲しいですね。

2010年6月9日水曜日

FGF—2

骨折した患部に細胞増殖を促すたんぱく質を注入すると、治癒を大幅に早める効果があることを、東大病院のグループが臨床試験で確かめた。
すねの骨折では治療期間が約4週間短縮。実用化すれば、松葉づえが必要な期間を短くでき、糖尿病などが原因で骨折が治りにくくなっている人の治療にも役立ちそうだ。
同病院整形外科・脊椎(せきつい)外科の中村耕三教授らは、骨や皮膚の細胞を増殖させるFGF—2というたんぱく質を利用。国内48施設の協力で、治療に時間がかかる、すねの骨を骨折した直後の患者71人を対象に、FGF—2を患部に注射した47人と、注射しなかった24人とで効果を比較した。
その結果、FGF—2を注入した患者は14週間で半数が治癒。24週間後に治りきらなかったのは1人だけだった。一方、注入しなかった患者のうち半数は治るまでに18週間かかり、24週間後も4人が完治しなかった。
グループの川口浩准教授は「骨折が治りにくい人は繰り返し折れたり、骨が変形したりしやすい。今後、最終的な臨床試験を実施し、早期の実用化を目指したい」と話している。タンパク質ですから体への悪い影響はないんでしょうね。是非実用化に向けて更なる臨床試験を進めて欲しいですね。

2010年6月8日火曜日

ロボットラボラトリー

ロボット技術を活用した新事業の創出を支援する大阪市の関連団体「ロボットラボラトリー」(大阪市北区)が、次世代のロボット産業を担う人材を育成するための教育事業に力を入れている。大阪大学、奈良先端科学技術大学院大学、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と連携し、人型ロボット、センサー、画像処理、音声認識などの研究者が講師を務める連続講座を開催するほか、事業立ち上げの支援も充実させる。
ロボットラボラトリーは、次世代ロボット開発ネットワーク「RooBO(ローボ)」の会員企業の連携を促進したり、ロボット製品の市場化テストをサポートするなど、ロボットを関西の新たな主力産業として育てるための環境整備に取り組んでいる。
今回の教育事業もその一環で、技術者を対象に7〜9月にかけて全8回の連続講座「先端テクノロジー概論」(定員15人、料金3万円、申し込み締め切りは6月18日)を開催する。
講師に人間そっくりのロボットを開発してギネス認定を受けた大阪大学大学院の石黒浩教授をはじめ、コミュニケーションロボットなどを開発しているATR知能ロボティクス研究所や画像や音声の情報処理研究に取り組む奈良先端科技大の研究者らを招き、新しいロボット製品の開発、事業化に不可欠なノウハウを提供する。
ロボットラボラトリーでは「教育事業を充実させることでロボット関連の新ビジネスが大阪からどんどん生まれるようにしていきたい」と話している。優秀な人材がどんどん輩出されて大きな新ビジネスとして日本を刺激できるような地域になって欲しいですね。

クール・ジャパン室

日本のデザインやアニメ、ファッションなど、文化産業を海外に売り込むため、経済産業省は8日、製造産業局に「クール(かっこいい)・ジャパン室」を設けた。今後の日本の経済成長を支える戦略分野と位置づけ、文化産業の従事者とビジネス事業者をつなぐ支援策や資金繰り策を練る。
今夏、ファッションや日本食の分野も含む、関係者を集めた研究会を設置する。経産省はアニメや映画、ゲームなどのコンテンツ産業の2020年の海外売上高を、現在の3倍の2兆3千億円に伸ばす目標を掲げている。 文化産業は今後の日本の経済成長において重要な分野でしょうね。是非明確な戦略の元に大きな目標を立てて日本経済を牽引していって欲しいですね。

ペントシジン

統合失調症の患者の約4割で、血液中の「ペントシジン」という物質の濃度が高くなっていることを、東京都精神医学総合研究所と東北大学の研究チームが突き止めた。 この病気は原因不明で、発症を示す物質の発見は世界初。関連するビタミンの低下も患者の約2割で確かめており、血液検査による診断や発症予防、早期の治療開始が可能になりそうだ。8日、米国精神医学専門誌に発表する。
統合失調症は、幻覚や妄想が生じて思考が混乱したり、感情が不安定になったりする病気。国内には100万人弱の患者がいて、10〜30歳ごろに発症する。発症は症状が出るまでわからない。原因は脳内の神経伝達物質ドーパミンの過剰放出とする説もあるが、ドーパミンを抑える抗精神病薬が効かない患者もいる。
同研究所の糸川昌成・参事研究員らは、統合失調症の患者45人の血液を解析。うち21人でアミノ酸の仲間であるペントシジンの血中濃度が、健康な人より平均1・7倍高く、高い患者ほど抗精神病薬が効きにくいことを発見した。
このうち11人は、ペントシジンなどを体外に排出するビタミンB6化合物の血中濃度が5分の1に下がっていた。ビタミンB6化合物は現在、米国で糖尿病合併症の治療薬として臨床試験中で、糸川さんは「統合失調症の新薬としても期待できる」と話している。100万人弱の患者にとって朗報になると良いですね。

過去約6週間の気温を“記憶”

京都大生態学研究センターの工藤洋教授らの研究グループは、植物が適切な時期に花を咲かせるために過去約6週間の気温を“記憶”していることを突き止めた。桜の開花の正確な予想や気温変化に強い農作物の開発につながることが期待され、近く米科学アカデミー紀要(電子版)に発表する。
植物が花を咲かせる時期を決める開花遺伝子は60以上見つかっているが、自然の中での具体的な働きはほとんど分かっていない。研究グループは植物が長期的な温度変化を感じ取り、最適なタイミングで花を咲かせていると想定。自生しているハクサンハタザオの葉を採取し、開花遺伝子情報の運び役であるリボ核酸の量を2年間にわたり1週間おきに測定した。
得られたデータと気温の変化を積分などを使った統計学的手法で解析。その結果、植物が過去約6週間の気温を参考にして開花時期を調節していることが分かったという。今年の春のように寒暖の差が激しい気候の中でも上手く育つ農作物の開発が出来るようになると良いですね。

2010年6月7日月曜日

有機ELによる癌検査

次世代テレビの薄型ディスプレーなどの材料として期待される有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)を使い、マウス体内のがん組織を発光させることに、群馬大の竹内利行副学長らの研究グループが成功した。内視鏡では発見が難しいミリ単位のがんを見つけることができるほか、磁気共鳴画像診断装置(MRI)に比べ検査費用が抑えられるという。米科学誌「キャンサーリサーチ」に発表した。
研究グループは、有機ELの素材の一つで、低酸素状態で強く光る性質を持つ「イリジウム錯体」に着目。がん組織で酸素が補給不足になる点を利用し、新たな検査法を開発した。
実験では、がん組織を移植したマウスにイリジウム錯体を注入。光を当てると、がん組織でイリジウム錯体が発光し、がんが浮かび上がった。
体外から光を確認するため、体の奥に発生したがん組織の発見は困難だが、浅い位置にある胃がんなどの発見に応用できるという。
マウスの実験では直径2ミリのがんを発見しており、竹内副学長は「内視鏡から光を当てれば、小さながんの早期発見も期待できる」と話している。 より研究を発展させて体の奥に発生する癌にも応用できるようにして欲しいものですね。

「新多孔性物質」を開発

電子を使って空気中の酸素と窒素を分離させる方法を、京都大学と独立行政法人「科学技術振興機構」らの共同研究チームが世界で初めて開発し、7日付(日本時間)の英科学誌「ネイチャー・ケミストリー」(電子版)に掲載された。効率的に気体を分離させられる方法で、二酸化炭素など有害ガスの浄化などに応用することが期待できるという。
空気中の気体を分離させるためには、これまで、内部が空洞で気体を取り込む機能がある「多孔性物質」を利用していた。しかし、この方法では、分子の大きさがほぼ同じである酸素と窒素を分離させることは困難だったという。
そこで研究チームは、自身の電子を酸素に結合させることができる特殊な分子と「多孔性物質」を合成し、酸素のみを吸着する機能を持つ「新多孔性物質」を開発。同物質を空気中において観測したところ、空気中の酸素と窒素を分離して酸素に自身の電子を結合させ、酸素だけを物質内部に取り込むことに成功した。
研究チームは今後はさまざまな気体を取り込む物質の研究に努めるとした上で、「大気中の有害ガスの浄化や高精度ガスの分離技術の向上につなげたい」としている。早く実用化されると良いですね。

電力を安定供給する実証実験

三洋電機は太陽電池で起こした電力を蓄電池にためるスマートエナジーシステム(SES)を使い、電力を安定供給する実証実験を米国で始める。雲の位置を予測する技術を持つカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)と提携、太陽電池の出力が急激に落ちても停電しないシステムの開発を目指す。
電力供給が日本にくらべて安定していない米国では、急に曇るなどして太陽光発電所の出力が落ちると広範囲で電力不足に陥る可能性がある。新システムでは同校の技術で曇り出す時刻を正確に割り出し、前もって蓄電池から放電を始めて停電を防ぐという。
実験は7月1日から3年間。三洋製の太陽電池、リチウムイオン電池、制御装置など3億円相当分をUCSDに提供する。まずはキャンパス内の売店などに太陽電池とリチウムイオン電池を設置して実験し、将来は規模を拡大していくという。三洋は2015年度までにSES事業で1千億円の売上高をめざしている。日本のECO技術の高さを示す格好の実証の場だと思いますね。良い結果を出して具体的な商品化に進んで欲しいですね。

アレルギーの発症を抑える分子

花粉症やぜんそく、アトピー性皮膚炎などのアレルギーの発症を抑える分子を突き止めたと、渋谷彰筑波大教授(免疫学)らが6日付の米科学誌ネイチャーイムノロジー電子版に発表した。
渋谷教授は「この分子の活動を強める薬を開発すれば、アレルギーを抑える根本的な治療につながる」と話している。
渋谷教授らによると、花粉やダニなどのアレルギーの原因となる抗原が体内に侵入し、「IgE」という抗体と結び付き、肥満細胞と結合すると、肥満細胞から炎症を引き起こすヒスタミンなどの化学物質が放出されてアレルギー症状が出る。
渋谷教授らは、特定のアミノ酸配列を持つ分子が肥満細胞の活性化を抑えると予測し、人間の肥満細胞の細胞膜上で、この配列を含む分子を特定した。この分子に刺激を加えると活性化し、肥満細胞から放出される化学物質は約半分に抑えられた。アレルギー症状に悩んでいる方はたくさんいると思いますから、この発見が根本的な治療につながっていくと良いですね。

2010年6月6日日曜日

7年ぶりの帰還が確実

小惑星探査機「はやぶさ」が地球に戻るための軌道修正に成功したことが5日に確認され、7年ぶりの帰還が確実になった。宇宙航空研究開発機構が確認した。13日深夜に帰還する予定。
はやぶさは約50時間にわたってイオンエンジンを噴射し、豪州南部に向かう軌道に乗った。小惑星「イトカワ」表面の微粒子が入っているとみられるカプセルの回収が最後の課題になる。
神奈川県相模原市にある宇宙機構の運用管制室で、5日午後1時44分に軌道修正が確認されると、プロジェクト責任者の川口淳一郎教授が関係者と笑顔で握手した。川口教授は記者会見で、「宇宙旅行の往復がはやぶさの大きな目標だった。感慨無量」と語った。
はやぶさは2003年に打ち上げられ、05年にイトカワに着陸。燃料漏れなど数々のトラブルを乗り越え、帰還を目指していた。イトカワ表面の粒を入れた耐熱カプセルは大気圏突入前に分離され、パラシュートで着地する予定。はやぶさ本体は突入時の熱で燃え尽きる。 日本の技術力の高さを物語るハヤブサの帰還ですね。カプセルの回収が無事でき、中に微粒子が入っている事を祈るばかりですね。

2010年6月4日金曜日

酒粕に肝臓を保護する効果

かす汁など冬の家庭料理で親しまれている酒かすに含まれる成分が、肝臓を保護する効果があるという研究結果を、月桂冠総合研究所(京都府伏見区)がマウスを使った実験で明らかにした。
酒かすをそのまま食べただけでは効果は限定的とみられるが、酒かすの利用法で選択肢が広がるとして、月桂冠は今後、成分を機能性食品などとして商品化することを検討するとしている。
強い酸化力をもつ「活性酸素」が体内で増えると、臓器が傷つくなどして、様々な病気を引き起こす。特に肝臓は血液にのって活性酸素や過酸化脂質が集まりやすく、酸化を防ぐことが重要だと考えられている。
同研究所の堤浩子・副主任研究員、大浦新・副主任研究員は、日本酒を製造する過程で副産物としてできる酒かすの約6割を占めるたんぱく質に注目。これを酵素で分解してペプチドと呼ばれる断片にし、その働きを調べたところ、肝臓内で活性酸素を防御する働きがあるグルタチオンという物質と同様の酸化抑制作用があることを確認した。
さらに、マウスの腹部に肝障害を引き起こす薬剤を一定期間、注射し続け、その間、グループごとに様々な餌をやる実験を実施。
その結果、肝障害の指標となるGOTとGPTの数値について、普通の餌を食べさせた場合を100とすると、断片の入った餌をやったグループでは、それぞれ39と26だった。一方、酒かすをそのまま食べさせた場合は、普通の餌より両方の数値とも低かったが、断片入りの餌ほどには効果が出なかった。
このことから堤研究員らは、酒かすに含まれる成分に肝機能保護や肝障害予防の効果があると結論づけた。
月桂冠は「成分は、みそ汁やスープに混ぜたり、錠剤にしたりする活用方法があるだろう。共同研究の要望があれば、他の企業と協力して商品開発することも考えたい」としている。酒と肝臓といえば、あまり良くない取り合わせですが酒粕は肝臓に良いらしいとは不思議ですね。最良な酒粕利用法を見つけだして欲しいですね。

2010年6月3日木曜日

次亜塩素酸生成装置

エイトテック(大阪市淀川区)は、大阪市内の中小企業と共同で、東南アジアや中国、太平洋諸国向けに浄水装置の輸出に取り組む。次亜塩素酸生成装置を主力とし、大手水処理会社が手がける数億—数十億円のプラントと異なり1000万円程度の低予算で設置できるのが売り。
東南アジアの奥地や太平洋の島々では電力や水道のない所が多く、住民は不便な生活を強いられている。輸出には国の支援制度を積極活用する考えで「関西企業が得意とする水処理技術で社会貢献を目指す」方針。
次亜塩素酸装置は水中のミネラル分を電気分解して次亜塩素酸をつくり、これで水を殺菌し人が飲めるようにする。水道のない奥地の農村や島々では雨水をタンクにためて使う方法や川の水を濾過する方法が普及しているが、水をきれいにはできても“殺菌”できないのが難点だった。今後水は大きなビジネスに発展しそうですから是非頑張って良いものを作り上げて欲しいですね。

2010年6月2日水曜日

免疫細胞を大量作製

理化学研究所は、抗がん効果を持つ免疫細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製し、分化誘導させることで同じ免疫細胞を大量に作ることにマウスで成功した。免疫細胞の数が少ない患者でも治療効果の改善が期待できるという。1日付の米医学誌(電子版)に発表した。
この免疫細胞は、肺がん治療などで有効性が知られる「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」。NKT細胞の活性化による抗がん治療は臨床試験段階にあるが、患者の3分の2はNKT細胞の数が少なく、効果が低いのが難点とされる。
皮膚などから作ったiPS細胞からもNKT細胞を作ることはできるが、同時に別の免疫細胞も作られ、効率が悪かった。
研究グループは、NKT細胞から作ったiPS細胞が、ほぼ確実にNKT細胞へと分化誘導できることを突き止め、NKT細胞だけを大量に作りだすことに成功。がんを発症させたNKT細胞欠損マウスに投与すると、症状が改善されることも確認した。
ただし、iPS細胞を作製するときにレトロウイルスを使った場合は、発がんの可能性がある。研究グループの渡会浩志・上級研究員(免疫学)は「ヒトへの応用には、発がんの恐れのないiPS細胞作製法の確立が必要」と話す。是非研究を進めて人にも応用できるようになって欲しいですね。

2010年6月1日火曜日

T2Kオープンスパコン

中央大学、京都大学、東京工業大学、理化学研究所の研究チームは28日、富士通が京都大学 学術情報メディアセンターに納入した「T2Kオープンスパコン」を用いて、分子の挙動を解明するための最適化問題を精密に計算することに世界で初めて成功したことを発表した。
身の回りのさまざまな物理や化学現象は、「シュレディンガー方程式」とよばれる方程式に支配されており、これを計算することで、原子や分子の状態やエネルギーが分かり、さまざまな現象を理解できるとされている。しかし、現実には、方程式を厳密に適用すると複雑過ぎて計算できる望みのない大きな計算式になってしまう。2001年に、京都大学の中田真秀、中辻博教授らは、巨大なシュレーディンガー方程式を解くかわりに、半正定値計画問題(Semidefinite Programming、以下SDP)とよばれる最適化問題の計算を行う方法を提案。小さな原子・分子には有効だったが、挙動が複雑なより大きな分子に対して計算を行うには、SDPに対する計算の高速化が鍵となっていた。
富士通が京都大学学術情報メディアセンターに納入した「T2Kオープンスパコン」は、大規模な科学技術計算に対応したもの。今回、SDPの高速な計算方法として、最先端の計算アルゴリズムに基づいたソフトウェア「SDPARA」の開発を行い、SDPARAを T2Kオープンスパコンで大規模に実行することで、これまで成しえなかったエタン(CH3)、アンモニア(NH3)、酸素(O2)に対するSDPの精密な計算に世界で初めて成功したという。
今回の成果は、水分子の挙動、タンパク質の性質、光合成、超電導のメカニズムの解明によって、新薬や新素材の開発に貢献できるという。さらに今後は、物理・化学の分野のみならず、自然科学や、制御設計や信号・画像処理などの工学、社会科学の分野で、幅広い応用が期待されるとのこと。スパコンの開発による分子レベルの挙動を綿密に計算出来た事を通じて様々な分野への応用が期待されているようにスパコンの重要性が改めて示された感じですね。

ニュートリノ振動

素粒子ニュートリノに質量が存在することの確認を目指している国際研究グループは31日、「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象を初めて直接的に観測したと発表した。
ニュートリノ振動は、ニュートリノが別の種類に変化する現象で、ニュートリノに質量があることを裏付けるとされる。1998年、東大宇宙線研究所の観測装置「スーパーカミオカンデ」(岐阜県飛騨市)の実験で、予測されていた。今後も多くの画期的な発見をたたき出して欲しいですね。