2010年5月5日水曜日

圧縮空気だけで動くエンジンを開発

広島市西区の山陽高機械科の教諭と生徒たちが、ガソリンなどの燃料を使わず、圧縮空気だけで動くエンジンを開発した。5~7日にブラジルのリオデジャネイロである国際的な学術団体「アメリカ自動車技術会(SAE)」の学会で発表する。
自動車メーカーでエンジン開発に携わった経験がある杉田教諭と、宮下君たち機械科3年生10人が取り組んだ。ダイビング用ボンベから圧縮空気を送り込み、ピストンを動かす。通常は卵形のカムシャフトの形を、楕円(だえん)に近い形にするなどし、圧縮空気を取り込む吸気バルブと、外へ逃がす排気バルブの開閉のタイミングを制御する。
開発は、宮下君たちが1年生だった2008年4月にスタート。原油高を受け、新入生対象の研修の中で「ガソリンを使わず、エンジンを動かそう」と生徒が発案。空気でタイヤを回すおもちゃがヒントとなり、開発に取り組むことにした。昨年6月には完成したエンジンをゴーカートに搭載した実車テストで時速15キロを出した。
杉田教諭は「太陽光発電などでコンプレッサーを動かし空気を送れば、スピードや走行距離の向上も可能」。宮下君は「メーカーが注目し実用化につながれば」と話している。夢が現実の形となって実現するといいですね。環境にも優しいエンジンですからメーカーが注目して実用化に向けて共同で研究が進むといいですね。

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