細胞が正常か異常かを色で表すことができるタンパク質を、京都大大学院農学研究科の阪井康能教授(応用生命科学)らの研究チームが開発し、25日付(日本時間)の米学術誌「モレキュラーアンドセルラーバイオロジー」(電子版)に掲載された。
異常な細胞は酸化状態か還元状態になるが、これまで正常な状態と一見して見分けることは困難だった。色で識別できるタンパク質の開発により、細胞が異常をきたすがんなどの研究に役立ちそうだ。
研究チームは、微生物の細胞内にあり、酸化・還元状態を感知する機能があるタンパク質を抽出。これを遺伝子操作で、クラゲのタンパク質から作った黄色と水色の蛍光色を発する2種類のタンパク質と組み合わせ、新しいタンパク質を作り出した。
このタンパク質を組み込んだハムスターの細胞を使った実験では、もとは緑色だったタンパク質が酸化状態の細胞では水色に、還元状態では赤色に変化した。
阪井教授はヒトの細胞でも同様の効果が期待できるとした上で、「異常な状態の細胞をより簡単に見つけることができる。さらに研究を進め、病気の新たな治療法につなげたい」としている。病気の有無の判断や治療法が簡単になりそうですね。是非ヒトの細胞で試して実用化に向けて研究を進めて下さい。
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