2010年5月3日月曜日

「浮体式」洋上風力発電の実証試験

環境省は2012年度末にも、風車を海に浮かべて発電した電気を海底ケーブルで地上に送る「浮体式」洋上風力発電の実証試験を始める。浮体式は深い海域にも設置できるので、風車の土台を海底に固定する「着床式」に比べ導入可能な場所が5倍以上に増える。風力発電は騒音などの問題から地上設置が難しくなっている。洋上に増設して温暖化ガスの削減につなげる。
浮体式は着床式と異なり、水深が50メートルを超える海域に設置できる。発電能力は標準的な出力2000キロワット規模を想定。全長は100メートル以上、風車を海上に浮かせてチェーンで海底に固定する。発電した電気は海底ケーブルで地上の変電所に送る。14年度まで実験し、発電や送電の性能、耐久性、海洋生物への影響などを調べる。環境省は20億円を拠出する。
浮体式の建設や性能を評価する企業・大学を今月末にも募集する。ケーブルで地上に送電する研究は、住友電気工業と日立電線が折半出資する電力ケーブルメーカー、ジェイ・パワーシステムズ(東京・港)と海上技術安全研究所が実施する。
浮体式は各国が技術開発中。ノルウェーでは昨年9月に出力2300キロワットの設備を設置し、2年間の実験が始まった。戸田建設と京都大学などのチームは小規模設備での実験に成功している。
日本は国土が狭く、陸上での設置は場所の確保が難しい。近年は風力発電の騒音や低周波音による健康被害も指摘され始めた。このため、風力発電は洋上が注目されており、設置可能な海域が広い浮体式の技術開発が急務になっている。
島国日本にとって海洋上での様々な開発は日本の生き残っていく道の一つになるでしょうね。そんな一つとして洋上風力発電も重要でしょうね。多くの大学や企業が協力体制を組んで建設そして実証実験に取り組んで実用化に向けて頑張ってほしいですね。

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