光を当てるとほぼ100%の割合で感知でき、人間の視覚細胞の1・5倍の感度に相当する高精度の光センサー分子の開発に、奈良先端科学技術大学院大の河合壮教授(物質創成科学)らが成功し、7日発表した。
光で書き込みと消去ができる新たなディスク型記録媒体や、光があたると瞬時に固まる接着剤といった工業製品への応用が期待されるという。研究成果は近く独科学誌「アンゲヴァンテ・ケミー・インターナショナル・エディション」(電子版)に掲載される。
従来の光センサー分子は50%程度の感度しか持たなかった。河合教授らは光の感知を妨げる分子構造のねじれやひずみを解消するため、光の反応に関わる特定分子を平面に固定化する研究を行ってきた。
物質創成科学研究科は、ゆがみのある分子に磁石のように吸着する硫黄や窒素、水素などの原子を導入。これらの原子間で電気が結合することで分子のゆがみが解消され、光を感知すればほぼすべての分子が反応する光センサー分子の開発に成功した。
河合教授は「光センサー分子が光記録ディスクに利用できれば瞬時にデータが記録でき、パソコンの低消費電力化にもつながる」と話している。様々な応用が考えられ実用化していくと良いですね。
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